身分証やポイントカードが“すでに入った”「人の財布」がバカ売れしている奇怪な理由

 近年、キャッシュレス化が進み、財布を持たないという人が増えている。そんな中、若年層の間でポイントカードやレシート、学生証などがすでに入った「人の財布」なる商品が爆売れしているという。

 同商品はクリエイター集団「第四境界」が発売しているもので、2023年10月の発売以降、定期的に販売しているがすぐに完売になるほど大人気になっている。

 実際、5月20日に更新された第四境界の公式Xでは「『#人の財布』年内販売分は完売いたしました 沢山のご注文ありがとうございました」と報告。「2025年度分は準備が整い次第 受付を開始させていただきます」とつづられている。

 そもそもすでに中身の入った財布を、一体誰がなんのために購入するのだろうか。形状は小型の三つ折り財布で、取り立てて特別感があるようには見えないのだが…。

 トレンド誌ライターが語る。

「実はこの財布、すでに入っているカードなどの中身から連想されるキーワードをネットで検索し、持ち主の情報を探って行く『ミステリーゲーム』なんです。各プレイヤーが気になるワードを見つけ、検索、調査を進めながら用意されたWebサイトに辿り着き中に入ると、架空の人物からメッセージが届くなど、現実とネットが交錯する物語体験を楽しめるのが特徴です。最近はこのような“没入型・謎解き”系コンテンツが人気になっており、広がりを見せています。体験したくてもすぐに手に入れられない希少性も人気に拍車をかけているようですね」

「人の財布」はその性質上、配信・ネタバレ禁止となっていたが、4月16日にガイドラインを公開。SNSでの発信やYouTube、ブログで扱うことが解禁されている。今後はタイムラインで目にする機会も増えるだろう。

 すでに年内分は完売している「人の財布」。2025年1月以降の発送分の受付は、今年夏頃を予定しているという。話題の商品を体験してみたい人は要チェックだ。

(ケン高田)

*画像はイメージ

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