ジャイアンツとマイナー契約の筒香嘉智「開幕メジャー」が容易ではない現地の不吉な情報

 ジャイアンツとのマイナー契約で2年ぶりのメジャー返り咲きを目指す筒香嘉智が2月24日(現地時間)のオープン戦で適時打を放ち、首脳陣に猛アピール。試合後には「(首脳陣に)言われたところで結果を出すだけ」と力強くコメントし、そこからは打撃の好調ぶりが伝わってきたが、米メディアの評価は何ともドライだ。

「ジャイアンツには左の長距離砲が少ないので、筒香にもチャンスがあることは確か。招待選手としてキャンプに参加していることからも期待の高さが窺えますが、最後までどうなるか分かりませんよ」(現地野球記者)

 筒香には強力なライバルが存在する。それは左投げ左打ちのラモント・ウェードで、昨季はメジャーで135試合に出場。守備位置は一塁と外野で、つまり筒香とは打撃スタイルや守備位置がかぶっており、米メディアは「ウェードと筒香が開幕一軍枠の天秤にかけられる」と見ている。

 もっとも、ウェードが昨季2割5分台の打率しか残せなかったため筒香のキャンプ参加が決まったとも解釈できるが、やはり現地メディアで繰り返し出ているのが「本当に最後までどうなるか分からない」の声なのだ。

 というのも、ジャイアンツの経営陣、首脳陣には昨季終盤、ファンをビックリさせた「前言撤回」があったからだ。

「ジャイアンツの監督は巨人にも在籍したことがあるゲーブ・キャプラーでした。21年にはナ・リーグ西地区のライバルであるドジャースの連続優勝を止め名将ぶりが讃えられましたが、昨季は低迷。終盤にオーナーはキャプラー監督の続投を表明したのですが、その数日後に一転、解任となったんです。こうしたコロコロ変わる球団体質のイメージが強いんです」(前出・同)

 筒香とウェードのどちらが開幕メジャーを勝ち取るかまだ分からない。しかし筒香と表明されても、いざフタを開けたらウェードだった、なんてこともあり得ると見られているのだ。筒香自身も、最後まで気を抜かないほうがいいだろう。

(飯山満/スポーツライター)

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