LINEヤフーが全国の中学生・高校生の男女1047人に実施したアンケート調査によると、将来なりたい職業の総合トップは「国家公務員・地方公務員」だったことが明らかとなった。今どきの中高生は夢を追いかけるよりも安定性を欲しているのかもしれない。
同調査によると、それぞれのなりたい職業TOP3の男子中学生は1位国家公務員・地方公務員、2位スポーツ選手、3位動画投稿者となり、女子中学生は1位教師・教員・大学教授、2位歌手・ミュージシャン、3位国家公務員・地方公務員。男子高校生は1位国家公務員・地方公務員、2位システムエンジニア・プログラマー、3位医師。女子高生は1位国家公務員・地方公務員、2位看護師、3位心理カウンセラー・臨床心理士となり、すべての上位3位までに国家公務員・地方公務員がランクインした。
なお、ベネッセが2004年におこなった「なりたい職業」のアンケートでは、男子中学生は1位野球選手、2位サッカー選手、3位学校の先生で、女子中学生は1位保育士・幼稚園の先生、2位看護師、3位漫画家・イラストレーターとなり、男子高校生は1位学校の先生、2位公務員、3位医師。女子高生は1位学校の先生、2位保育士・幼稚園の先生、3位看護師だった。この20年で中学生も堅実な仕事を選ぶようになった印象だ。
「第一生命が実施した『大人になったらなりたいもの』の調査では2021年に会社員が31年ぶりに男子の小中高生と女子の中高生の1位になったことが話題となりましたが、今回は国家公務員・地方公務員が軒並み1位を獲得したということで、より収入が安定した職業を選択したとも言えるかもしれません。コロナ禍が落ち着いたと思ったら、今度は物価高が続き、所得格差がより鮮明になってきていますから、そうした状況が子供たちに安定収入を意識させているのかもしれません」(経済ジャーナリスト)
子供たちには大きな夢を見てもらいたい気もするが…。
(小林洋三)