「心に反省を持ち、決して忘れることのない傷として歩みを進めていきたい」。自民党四役の1つ、選挙対策委員長に選ばれた小渕優子氏が9月13日に行われた就任会見で述べた言葉だ。
小渕氏が「傷」と表現したのは、2014年に関連政治団体の不適切な会計や政治資金収支報告書の虚偽記載が発覚した問題のこと。小渕氏は経済産業相を辞任し、翌15年には元秘書2人が政治資金規正法違反で有罪となった。検察の捜索前、事務所のパソコンのハードディスクが電気ドリルで破壊されていたことから、SNS上では〝ドリル優子〟と今でも揶揄されている。
そのドリル優子氏がまたやらかしたようだ。12月27日発売の「週刊文春」が「小渕優子が〝野党誹謗会社〟にカネを流し続けていた」とのタイトルで記事を掲載した。野党誹謗会社とは、立憲民主党の議員を誹謗中傷したとして名誉棄損で訴えられた匿名アカウント「Dappi」を運営していたIT会社のこと。小渕氏はこの会社に「ホームページメンテナンス料」として年間約24万円を支払っていたとのことだ。ただし、相手が相手だけにツッコミどころ満載。
SNS上でも《ドリル事件に匹敵する》《その原資は税金だよね》《今すぐ議員辞職してほしいね》《ドリルで証拠隠滅、間に合わなかった?》などとフルボッコ状態だ。
「岸田文雄首相は9月13日の記者会見で、小渕氏を選対委員長に抜擢したことについて『選挙の顔の1人としても活躍していただくことを期待している』と述べましたが、〝不名誉な顔の1人〟になってしまいました。小渕氏は同記者会見で14年の不適切会計問題には『今後の歩みを見て、ご判断をいただきたい』などと時折涙声を詰まらせながら述べ、『今後の歩みを見て…』と言っていましたが。その矢先の〝文春砲〟に呆れる声があがっています」(週刊誌記者)
小渕氏の今後の対応が待たれるところだ。
(石田英明)