薄毛治療のトラブル増加中…高額契約で後悔しないための「要注意ワード」とは

 国民生活センターは8月30日、全国の消費生活センターに寄せられた美容医療サービスのトラブルに関する相談が、2022年度は3000件を超えて過去5年で最多になったと発表した。相談者の8割が女性だが、最近では男性からの相談も急増しているという。高額な契約を求められるケースも多いというが、トラブルに遭わないためにはどうすればいいのだろうか?

「特に目立つのがAGAや増毛など男性の薄毛治療に関するトラブル。東京都消費生活総合センターへの相談件数で見ると、18年が32件だったのに対し22年には89件と3倍近くまで増加しています。センターには『サプリメントや内服薬、頭皮用スプレーを併用すると1年後には元に戻るかもしれない』と言われ約160万円のコースを申し込んだものの、具体的な治療内容などの説明がなく、施術後も効果が見られなかったことから解約を申し出たが、サプリメント等は返品できず、何の効果もないまま75万円の支払いを求められたといった相談が寄せられているといいます」(フリーライター)

 美容医療サービスのトラブルは女性からの相談の方が多いが、ただトラブルになった際の契約金額は男性の方が圧倒的に大きく、100万円以上を請求されるケースも少なくないという。なお、AGA治療はクーリングオフの対象外となっているため、中途解約をしても高額な治療費の支払いを求められることが多いとか。高額契約によるトラブルに巻き込まれないために注意すべき点はどこにあるのだろうか?

「トラブルになることが多いクリニックの特徴としては、とにかく治療を急かすことが多いようです。男性の不安な気持ちにつけこんで、『今すぐ治療をしないと間に合わない』『今日、契約してくれるなら割引価格が適用される』など煽るような勧誘をしてくるようなら要注意です。中には初めて行ったその日に施術をするように言ってくるところもあるそうなので、冷静な判断が出来ないと思った場合には、一度家に帰って誰かに相談するなどよく考え直した方がいいでしょう」(同)

 高額な契約になるにも関わらず、急かすクリニックには特に注意しよう。

(小林洋三)

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