松山市のふるさと納税返礼品「カール」に申し込み殺到!「2カ月で1万5000袋がなくなった」

 愛媛県松山市がふるさと納税の返礼品にスナック菓子「カール」を採用したところ、申し込みが殺到して用意していた1万袋と追加分があっという間になくなってしまったという。

 申し込みの90%以上は東京や神奈川など東日本からのものだったようだ。実は「カール」は現在、西日本限定で販売されており、中部地域(福井・岐阜・三重)以東の東日本では買いたくても売っていない状況なのだ。

「松山市によると、4月26日からカールの『うすあじ』と『チーズあじ』の2種類をふるさと納税の返礼品として各5000袋用意したといいますが、開始直後から東京や神奈川、千葉など関東を中心に申し込みが殺到し、5月13日には1万袋がなくなったといいます。その後、追加で用意したチーズあじ2200袋とうすあじ2620袋も6月までになくなり、寄付額は1000万円に達したとのことです」(社会部記者)

 カールは菓子メーカーの明治が1968年から発売し、50年以上に渡り販売されてきたコーンスナック菓子だ。テレビCMにも登場したカールおじさんはキャラクターとしても人気で、最盛期には約190億円の売上があった。しかし、その後スナック菓子市場はポテト系スナックの売上優位が続くようになり、カールの売上は60億円程度と3分の1以下に激減したため、2017年9月以降からは生産を松山工場1カ所に集中して西日本限定での販売に切り替えていたのだった。

 とはいえ、これほどの人気であれば、今後、東日本での販売が復活する可能性はないのだろうか。

「ふるさと納税の返礼品だけで、およそ2カ月で1万5000袋に注文があったわけですからね。東日本のファンにとっては待望だったかもしれません。ただ、返礼品で人気だったからといってすぐさま東日本でも販売再開とはいかないでしょう。まあ、これだけの需要があるというのは間違いないことなので、コーンスナック菓子ブームが到来した際には再び東日本でも販売される日がやって来るかもしれません」(経済ジャーナリスト)

 もっとも、店頭では買えないものの、通販サイトなどでは購入可能であり、むしろ通販のほうが安く買えたりもする。ただ、全国に1カ所だけの「カール工場」所在地である松山市から購入するという感慨が、ふるさと納税の趣旨と相まって、申し込みを後押ししているのかもしれない。

(小林洋三)

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