YouTubeが、動画を再生する際に流れる広告を強制的にブロックする“広告ブロッカー”を利用しているユーザーに対して警告を表示するテストをおこなっていることが明らかとなった。今後、広告ブロッカーを使用し続ければYouTubeで動画を視聴できなくなるかもしれない。
「先日、アメリカの掲示板型ソーシャルニュースサイト『Reddit』に、とあるユーザーが広告ブロッカーを使用してYouTubeを視聴していたところ《動画の再生を制限する》というメッセージが表示されたと、スクリーンショットと共に投稿しました。警告メッセージはこれを回避するために、広告ブロッカーを無効にするか、YouTubeでの広告を許可リストに登録するか、『YouTube Premium』に加入するかの選択を迫っていて、無視したまま動画を3回視聴すると動画再生をブロックすると注意しているのです」（フリージャーナリスト）
この件に関してYouTube側は米メディア「The Verge」の取材に応じ、警告メッセージは広告ブロッカーを使用する一部のユーザーに実験的に表示していると認め、動画再生をブロックするのは要求を再三無視した極端なケースの場合のみに適用されるとも説明している。なお、警告メッセージをテストしている地域や規模、どの期間において動画再生をブロックするかなどは明らかにしていない。
「YouTubeはいま広告が激減していて、親会社であるアルファベットの発表によると、この1年間でYouTube内で表示される広告は8%も減少したといいます。その原因として、他の動画配信サービスなどに広告が流れていることが挙げられていますが、広告ブロッカーの存在も無視できないくらいに大きくなっているということでしょう。YouTubeは収入の大半を広告に依存していますから、アプリで広告をブロックされて表示回数が激減すれば、死活問題になりかねません。今後はさらに警告メッセージの表示を増やしていくのではないでしょうか」（ITジャーナリスト）
広告ブロッカーを使用している人はYouTubeが観られなくなる可能性もあるので、要注意だ。
