生後8カ月の赤ちゃんが乗るベビーカーをつかむ男は興奮した様子「交番行こう、交番行こう」と繰り返し、母親は「何するんですか本当に」と困惑するばかり。男は「ヤバくねえんだよ。お前のほうがヤバいんだ」と暴言を吐いて、ベビーカーをゆすり続けていた。
これは6月7日、Twitterにアップされた“暴行動画”のひとコマだ。投稿した母親は、モデルでプロポーカープレイヤーの“ななちゃら”こと實近菜那。東京・恵比寿駅でベビーカーを押していたところ、見知らぬ男に詰め寄られたようで、当時の状況を《歩いてたら、邪魔だ！ってわざとベビーカーにぶつかってこられた》と説明している。
ベビーカー暴行事件を取り上げたのは「めざまし8」（フジテレビ系）。〈ベビーカーぶつかった男性怒り 0歳児“揺すり”周囲が注意〉というテロップのもとで、問題となった動画を公開。ナレーションでは「女性によると、普通に歩いていたら男性とベビーカーがぶつかり、トラブルに。女性は『すみません』と言って、立ち去ろうとしましたが、再び男性が接触」と解説。さらに番組は被害者である、ななちゃらに取材し、「撮影中は恐怖というより絶対にしっかりカメラに収めなきゃという気持ちでした。謝罪もされず穏便に済ませようとされて、それはあり得ない」というコメントを紹介した。
その後、スタジオではMCの谷原章介が「これ、接触をしたということですけど、どういう経緯でぶつかったのか、動画でおさえられていないのでわからないんですけれど、何が原因であれ、赤ちゃんが乗っているベビーカーを無理やりお母さんから引きはがそうとする行為は許せないですし」と述べて、「お母さんも子供も相当怖いと思います」とコメント。その後、「これだけ広い歩行スペースがあるにもかかわらず、普通、男性とベビーカーがぶつかるって考えられないですよね」と、あたかも事件のきっかけが接触事故かのように語っていたが…。
ななちゃらは番組放送中に自身のTwitterを更新。《めざまし8さんで報道されたみたいなんだけど私がベビーカーでぶつかって男性が怒ったみたいなことにされてる…？》としたうえで、《間違った事実をテレビで伝えるのどうなんですか…？》と投稿した。
「番組ではベビーカーを揺する行為について専門家は暴行罪にあたると指摘していましたが、谷原さんは『原因がどちらにあるにせよ』などと、母親側の責任も匂わせていたのが印象的。しかし、ななちゃらさんは当初から相手からぶつかってきたと主張しているので、《間違った事実》と疑義を唱えるのも当然と言えます」（メディア誌ライター）
映像を提供し、インタビューに答えるなど、せっかく番組に協力したのに“虚偽報道”とは…。このままでは被害者の母親が不憫でならない。
