退任を発表した栗山監督の会見が生中継されるなど、日本国内のWBC余波はまだまだ続いている。メディアでは、大谷翔平やヌートバーら侍戦士たちの最新情報からWBCの裏話まで、お腹一杯になるほど新ネタが更新されている。
国民の半数近くがテレビの前で応援しただけあって日本国内の熱狂冷めやらぬ様子はある程度納得いくが、では決勝戦で対戦したアメリカの事情はどうなのか。どうやら「YES」と言ってよさそうな報告が伝わっている。
「日本×アメリカの決勝戦では、米放送局FOXの視聴者数は497万人に達し、2017年の決勝アメリカ×プエルトリコの305万人の記録を大幅に塗り替えました。米国では例年、この時期にスポーツファンの興味を一手に集めるのが大学バスケットボール(NCAA)。WBCの前回大会は視聴者数で大学バスケの足元にも及びませんでしたが、今年の場合は、同じ週にWBC決勝を視聴者数で上回ったNSAAの試合は、1位のミシガン州立大学×マーケット大学の1091万人ほか6試合だけ。日本人からしたら、WBC決勝戦なのにそんなに少ないの?と感じてしまいますが、これでも奇跡的なことだとアメリカ国内では言われています」(スポーツライター)
決勝戦前には、全米3大ネットワークでも大谷選手とWBC決勝について、かなり長く取り上げられていたという現地在住の日本人野球ファンの報告もあった。「野球の世界一を決めるのはMLBのワールドシリーズであってWBCではない」というアメリカ人のプライドも徐々に軟化しているようだ。
「日本のメディアは『全米も熱狂』と報じるところもありますが、それはあおり過ぎ。それでも今大会に『全米が興味』を示したのは間違いありません。それもこれも、米国チームがほぼ一線級のメンバーをそろえたこと、また、対戦した大谷翔平選手がアメリカで急激に知名度を上げていることも要因です」(前出・スポーツライター)
2026年に開催予定の次回大会は、もっと盛り上がること間違いなし!
(飯野さつき)