「Dr.コトー診療所」が皇室御用達作品と称されるワケ

 年末年始の映画ランキングでは「THE FIRST SLUMDUNK」や「すずめの戸締り」、「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」の後塵を拝していた劇場版「Dr.コトー診療所」。しかし、ライバル作品があまりに好調すぎただけで16日発表の「映画観客動員ランキング」(興行通信社)によると12月の公開から1カ月で興行収入20億円を突破。大ヒットを記録している。

 同作は03年と06年に連ドラ、04年にもSPドラマが放送されたフジテレビの人気シリーズだが、ドラマ関係者の間では〝皇室御用達作品〟としても知られている。もちろん、公式に認められているわけではないが、実はへき地医療に心を寄せられる天皇陛下がこの作品の大ファン。昨年12月28日には六本木ヒルズで行われた「地域医療支援チャリティー上映会」にご臨席され、皇后雅子さま、愛子さまとともに本作を鑑賞されている。

「天皇ご一家が映画鑑賞をするのはコロナ禍以降ではこれが初めて。上映前だけでなく上映後にも主演の吉岡秀隆さんら出演者と楽しそうに談笑されたそうです」(女性誌記者)

 映画やドラマでは沖縄県与那国島を舞台に地域医療の厳しい現実を住民との触れ合いを通じて描いているが、原作コミックの舞台は架空の離島「古志木島」。じつは東シナ海に浮かぶ下甑島(鹿児島県)の「下甑手打診療所」で39年間にわたって医療活動を続けてきた瀬戸上健二郎医師がコトー先生のモデルだ。

「瀬戸上医師は17年には地域医療に長年貢献した人物を表彰する『赤ひげ大賞』を受賞し、授賞式には皇太子だった陛下も臨席されています。当時から地域医療に強い関心をお持ちでしたから、それもあり『Dr.コトー』に興味を持たれているのではないでしょうか」(同)

 なお、「Dr.コトー診療所」は今回の劇場版が完結編。また何年後かに、続編を見たい気もするが…。

エンタメ