旧統一教会問題や国葬儀の検証などで国会で野党から厳しい追及を受ける自民党。10月6日放送の「めざまし8」(フジテレビ系)は荒れる国会の模様をダイジェストでオンエアし、出演したコメンテーターが「学級会レベル」と批判して、立憲民主党の一部議員から猛反発を食らっている。
「番組では国会の質疑のシーンのバックに、BGMとして『DECISIVE BATTLE』を流していました。これは人気アニメ『エヴァ』で使徒が襲来する時によく使われる曲。野党議員が追及するシーンにこの曲をかぶせることに、いくらなんでもふざけ過ぎではないかと思いました」(テレビ誌ライター)
番組では立憲民主党の泉健太代表が細田博之衆院議長を厳しく問い詰めるシーンを紹介。泉代表は後ろの議長席を振り返って、「寄付金を受け取ったり、パーティー券の購入はありませんか?」と質問を浴びせ、周囲からは「答えろ〜」とヤジが飛んでいた。
こうしたVTRを踏まえて、MCの谷原章介が社会学者の古市憲寿氏に「古市さん、僕見てて思ったのは、細田議長に対して泉さんのあの追及の仕方、どう思われます?」と話を振ると、古市氏は泉代表について「立憲民主の中でもバランスの取れた方だと思うので、パフォーマンスとしてこういうふうにして注目を浴びてちょっとがんばらなければいけなかったのかな」と私見を述べて野党批判を展開する。
過去の“モリカケ問題”の追及でも野党の支持率はあまり上がらなかった点に触れて、「だったらスキャンダル追及ではなくて、これから冬に備えて新型コロナウイルスの問題はどうするんだとか、経済政策はどうするんだとか、もしくは防衛費GDP2%本当にやるのかどうかとか、もっと建設的に議論をして提案できるポイントって日本にたくさんあると思うんですね」とコメント。さらに「国会の学級会みたいなね、騒ぎを見ても普通の人はちょっと引いちゃうというか」「よけい政治離れが進んじゃうんじゃないかと思うんですよね」などと懸念を示した。
これを受けてMCの谷原も「本来、泉代表、労働者を背景に持ってる党なわけですから、そういう方々に対する給与の底上げであったりとか、生活に関わること、いっさい質問されなかった」として別の出演者にコメントを求めていた。
この放送に異を唱えたのが立憲民主党の衆院議員・いさか信彦氏だ。出演者の発言を人づてに聞いたのか、10月6日には自身のTwitterで《今朝の「めざまし8」が、「泉代表は生活に関わることを一切質問しなかった」と批判したそうです》としたうえで、《30分の質問の時間配分は、円安と物価対策5分、医療費負担とコロナ3分、エネルギー4分、少子化5分、防衛5分などで、統一教会は3分しか質問していません》と実際は生活に関する質問も行っていたと反論し《事実と異なる悪質な報道に抗議します》と締めくくった。
いさか議員の指摘通り、古市氏や谷原の発言は、視聴者の誤解を招きかねない。10月7日の放送で谷原は「私の認識不足」と謝罪したが、謝罪だけで済まされるのか、視聴者の注目が集まる。