「通天閣」に全長60メートル“滑り台”ついに完成も、飛び交った賛否とは?

 大阪の通天閣で昨年12月から着工していた体験型アトラクション「TOWER SLIDER(タワースライダー)」が完成した。国の登録有形文化財に全長60mの巨大滑り台が設置されたことにネット上では賛否両論が巻き起こっている。

「総工費は約3億円というタワースライダーは、地上約22メートルにある通天閣3階の中間展望台から地下1階の帰り口までをスパイラル状に滑り降りる滑り台で、料金は1回1000円(展望台への入場料は別)。滑り台上部は透明の遮熱ポリカーボネート板を使用しているため、外の景色を眺めたり、通天閣を見上げながらおよそ10秒間の滑走を楽しむことができるそうです」(社会部記者)

 同アトラクションはゴールデンウィーク開けの5月9日から運用を開始する予定だというが、ネット上では《通天閣は有形文化財で大阪のシンボルなのに、滑り台なんて安っぽい小銭稼ぎアトラクションを付けるべきではない》《塔の3階から地下1階までたった10秒滑るだけで、展望台料金含めて大人1300円かよ。さすがにぼったくりすぎ》など否定的な意見がある一方で、《こういうのを作るとすぐに否定する人があらわれるけど、個人的には面白くて良いと思う》《これは通天閣の価値を引き出せるアイテムのように見える》など肯定的な意見も少なくない。

「通天閣は新型コロナウイルスの感染拡大でインバウンド需要が激減し、年間100万人だった来場者もコロナ禍には20万人程度と5分の1まで激減していました。そのため、新たに設備投資するにはリスクも高かったといいますが、通天閣観光の高井隆光社長は『冷え切った新世界を盛り上げたい』とタワースライダーの設置を決めたといいます。当然、新たな挑戦にはリスクはつきものですし、通天閣に滑り台という奇抜なアイデアも大阪らしくて良いのではないでしょうか」(地元紙記者)

 ただ、全長60メートルを10秒とかなり高速での滑走となるので、事故だけには十分注意していただきたいところだ。

(小林洋三)

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