2月24日に露・プーチン大統領がウクライナ東部の親ロシア派武装勢力支配地域での軍事行動を承認。日毎ウクライナ危機が深刻化する中、国内でも各局メディアがこぞって情報を発信しているが、TBSのある報道に対しTwitter上でエストニア大使館が抗議の声をあげたことが話題となっている。
プーチン大統領が軍事行動を承認した同日、TBSニュースのTwitterアカウントは「旧ソ連のバルト3国 共同声明“ロシアをスウィフトから排除”呼びかけ」という記事の更新をツイートした。投稿に記載されていたリンク先の記事の書き出しには「旧ソ連の構成国で現在は、NATO=北大西洋条約機構の加盟国であるエストニア、ラトビア、リトアニアの『バルト三国』は24日、共同声明を出しました」と書かれていた。この表現に対し、日本のエストニア大使館の公式アカウントがブチギレ抗議ツイートで返信したのだ。
エストニア大使館はTBSニュースのツイートに返信する形で、「TBSさん、またですか‥いいかげんエストニア、ラトビア、リトアニアを“旧ソビエトの国”と呼ぶのは辞めてもらえます?歴史的にも法律的にも不正確な呼び方です。バルト諸国はソビエトの継承国家ではないです」と“旧ソ連”の表記に猛反論。さらに「2月24日エストニア104回目の独立記念日の本日から、もうこの呼び方はやめていただきたいです」と訂正を呼びかけた。
このエストニア大使館の怒りが伝わる投稿は、返信形式のツイートであるにもかかわらず現在2万件以上のいいね数にのぼり、注目度が高まっている。エストニア大使館宛には、《TBSは認識が甘かった。バルト三国に失礼すぎ》《一日本国民としてお詫び申し上げます…エストニアの皆様に申し訳ない》など、TBSニュースを非難するコメントとエストニアへの謝罪コメントが多数寄せられた。
エストニアを含むバルト三国は旧ソ連による侵攻にあい、1940年に旧ソ連に併合されたという歴史がある。“暗黒時代”とも言われる支配された歴史への配慮がTBSには欠けていたようだ。
(浜野ふみ)