ヤクルト連敗脱出で囁かれる「次は菅野不在の巨人の番!」

 DeNAが10連敗、ヤクルトもリーグワーストタイの16連敗を喫し、「次は原巨人の番」なる声が出ている。

「エースの菅野が登録を抹消され、6月2日にようやくブルペン投球を始めました。といっても、20球程度を投げただけ。完全復帰まで、もうしばらく時間がかかりそう」(スポーツ紙記者)

 大型連敗が懸念される理由は、エース・菅野智之の戦線離脱に尽きる。

 たしかに巨人は4月こそ首位で終えたが、5月は負け越し。しかもこの後、苦手な交流戦に突入するスケジュールになっている。また、菅野不在に重なるようにして、高橋、ヤングマンも不振で二軍に降格。6月4日の交流戦初戦は今村に託し、以後、田口、山口俊、メルセデス、桜井、3年目の高田で先発ローテーションをやり繰りしていくという。この布陣では、急に見劣りしてしまった感も否めない。

「6月2日の中日戦で、山口俊が勝利投手となりましたが、先発したピッチャーに勝ち星が付くのは11試合ぶり。その間、救援陣がリードを守りきれなかった試合もありました」(ベテラン記者)

 リリーフ陣については、こんな情報も聞かれた。クローザーを予定していたクックが出場登録を抹消された4月23日時点、巨人はリリーフタイプの外国人投手の調査をすでに進めていたという。原辰徳監督は開幕前から「救援陣に不安アリ」と判断していたわけだが、昨今では「ウチの(ブルペン陣は)若い、育てながら…」とも話すようになった。新クローザーの獲得交渉がうまくいっていないのか、“覚悟”を決めたということだろう。原監督は澤村、田原、中川、高木、池田らを我慢しながら抑えに使っていくわけだ。

「他に救援タイプの投手がいないので、このメンツでやっていくしかありません。宮本和知コーチ以下、投手担当は『菅野の長い野球人生のため』と重い言葉を使って、復帰時期のことを話していました」(同前)

 菅野不在で見劣りする先発ローテーションが2巡、3巡と回れば、巨人がセ3番目の”大型連敗”チームとなる可能性は濃厚。そのとき、セ・リーグは関東球団が揃って失墜、広島がまたもや独走態勢ということになりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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