世襲制でもないのに、政治家には二世、三世議員がゴマンと存在する。なかにはその手腕を評価される者もいるが、あくまで一部。実際には能力に疑問符がつく議員が少なくない。
一方で、周囲からは政治家向きと評されながら、芸能人として活躍する人も。その代表格といえば、石原慎太郎元東京都知事の次男で、俳優・タレントの石原良純だろう。
ちなみに兄弟4人のうち、2人が現職国会議員。国交相や環境相など閣僚経験も豊富な長男・石原伸晃議員は「良純が父の地盤を継いでくれたら」と漏らしたこともあるという。
「石原家の人間で良純氏が一番IQが高いのは有名な話で、多忙な芸能活動の合間に超難関の気象予報士の資格を獲るほど。彼は今年で芸能デビュー40周年ですが、ドラマからバラエティに活躍の場を変えながらも未だに第一線で活躍している。しかも、これまでスキャンダルもまったくない。政治記者たちからも政治家向きと評価されていますが、優秀ゆえに政界から遠ざかったのでしょう」(政治ジャーナリスト)
小泉純一郎元首相の長男の小泉孝太郎も、今や連ドラで主演を務めるほどのトップ俳優。しかし、小泉家を長年応援してきた後援会関係者は、「役者として成功したけど、政治家として期待する声も多かった」と話す。
「スタッフに対する人当たりの良さはテレビ関係者の間では広く知られており、ソフトなイメージに反して非常に芯が強い一面もある。『最近メッキが剥がれてきたと評判ガタ落ちの弟の小泉進次郎環境大臣よりよっぽど優秀なのでは?』なんて声もあるほどです」(同)
また、自民党竹下派会長の竹下亘議員は、次の衆院選には出馬しないことを先日発表したが、その後継者の一人として名前が挙がっているのが歌手でタレントのDAIGOだ。竹下登元首相の孫として以前から政界進出が噂されているが、どうやら本人にその気はまったくないと見える。
「あの独特な口調ゆえにバカっぽい印象を与えますが、本当はとても頭の回転の早い方。ただ争い事が苦手で政治の世界には向いてないの自分で理解しているのでしょう」(同)
本人にその気さえあれば政界サラブレッドとしての地位が約束されながらも芸能人としての道を選んだ彼ら。でも、現在の活躍を見る限り、その選択は間違いではなかったようだ。