7月6日の深夜から始まった「乃木坂に越されました~AKB48、色々あってテレ東からの大逆襲!~」(テレビ東京系)が話題を呼んでいる。episode1は、AKB48の歴史を振り返る特別版とし、48グループから坂道グループへ人気がシフトしていった歴史、AKB48の栄枯盛衰が辛辣にまとめられていた。
ツイッターでも「#乃木坂に越されました」がトレンド入り。その中には「泣いた」「やっぱり昔のAKBはすごかった」という意見と共に「乃木坂だって努力してきたから今がある」「乃木坂には勝てない」と“乃木坂擁護派”の意見も目立った。
番組内では「AKB48は普通の子たちが推されて輝く」ことが魅力だったことを挙げながら、「乃木坂46は顔面偏差値ルール違反アイドル」とパワーワードを用いて、“乃木坂は顔がいいから売れた”と紹介していた。しかし、アイドル評論家は「乃木坂46がAKB48から主役を奪った理由は顔面だけではない」と言って、こう力説する。
「まず、彼女たちの性格です。乃木坂46メンバーの売りは“謙虚”。AKB48のような“ガツガツ感”がなく、カメラ目線もどこか儚げなのが特徴的です。また、AKB48に比べて乃木坂46は衣装も露出が少なく、笑い方やしゃべり方、踊り方もどこか上品です。そして何よりスキャンダルが少ないことがファンにとっては好印象だった。AKB48はとかくスキャンダルが多かった。メンバーが次々に恋愛スキャンダルを起こしたら、普通のファンは引いてしまいますからね」
AKB48と言えば、世間に大きく印象付けたのが「選抜総選挙」(18年に廃止)である。CDを購入すると投票券がついてきて、自分の“推し”に投票する。メンバー間で戦わせるというスタンスは“推しを育てたい”というファン心理を刺激し、社会現象になったものだった。
「AKB48は選抜総選挙でセンターを決めていた一方で、乃木坂46のセンターは今も昔も運営が決めています。乃木坂46のセンターはメンバー間で争って決まるものではありません。だから彼女たちは非常にメンバー間の雰囲気が良く映る。AKB48のように年頃の女の子たちがあんなに激しい戦いをさせられたら、精神的につらいですし、アピールするためには品や謙虚なんて言っていられません。周りに誰も味方がいないという精神的なつらさから、恋愛にはしったり過激思想を持ってしまっても無理はありませんよ」(前出・アイドル誌ライター)
では、AKB48が乃木坂46に“越された”理由は選抜総選挙がすべての元凶だったのだろうか。前出・アイドル誌ライターによれば、「男性アイドルやお笑い芸人にも当てはまりますが、“仲がいいグループ”が社会にウケるようになったという時代背景もある」という。こうしてみると、乃木坂46がAKB48を越したのは、やはり「必然」だったのかもしれない。