「夜の公園で男に囲まれ…」貧困女子が明かす“お金配り”の落とし穴

「つい先日も、仮想通貨の高騰で大儲けしたという投資家男性が、Twitter上で1日10万円のお金配りを宣言して話題になりました。応募はカンタンで、その男性をフォローしてその告知をリツイートするだけ。結果は当選者のもとにDMが送られてくるそうです。こうした太っ腹なばら撒き行為がたびたびトレンド入りしていますが、なかにはお金配りをエサに個人情報を集めているような詐欺まがいのアカウントも存在するので注意が必要です」(ITライター)

 今やネット上ですっかり浸透しつつあるお金配り行為。昨年には、有名実業家男性が経済的苦境にあえぐひとり親世帯を支援する目的で、10万円を1万人に配布したことでも大きな話題となった。

「コロナで実家からの仕送りが減らされて、緊急事態宣言が発令されてからは飲食店のアルバイトにも入れない状況。本来なら、この時期に目一杯アルバイトをしてお金を貯めて就活に備えたいところなのですが…。SNSでは私のような貧困女子を対象にしたお金配り企画があって、何度か応募しましたよ。でも当選したことはありません」

 こう話すのは都内の有名大学に通う女子大生A子さん(21)。来年の卒業に向けて、この春から就職活動をスタートさせたが、日々の食費にも事欠く有り様だという。そんな不安を抱えた彼女がある日、目にしたのは某SNSにアップされた“リアルお金配り”の告知だった。

《女性限定。本日夜7時。この公園のベンチの下に現金入りの封筒を置きます》

 こんなメッセージとともにアップされた数枚の写真は、現金の置き場がわかるヒントを示していた。

「よく見たら近所の公園だったんです。まあ、ウソでもいいか…。そんな気持ちで、お金の置き場所まで行ってみたんです。その公園は『森林公園』と名がつくだけあって敷地はかなり広大。昼間は子連れのママさんたちでにぎわっているのですが、日が暮れると真っ暗でほぼ無人状態。怖い気持ちをこらえながら、ベンチの下を見てみたら何もない。指定された夜7時をちょっと過ぎていたこともあって、『誰か先に来て持っていっちゃったのかな…』と思っていたら、まわりの茂みから男の人たちがワラワラと集まってきて囲まれちゃったんです。心臓が飛び出るくらい驚きました」(A子さん)

 あわよくばお金配りの恩恵にあずかれると期待していたが、思わぬ事態に立ちすくむこととなった。

「何かされるんじゃないかと、警察を呼ぼうとスマホを手にしたら、男の一人が『お姉さんお金に困ってるの?』って話しかけてきたんです。聞けば、こうやってお金に困っている女性をおびき寄せては、パパ活のあっせんグループに勧誘しているそう。そのグループに入れば、パパを定期的に紹介してくれて、ある程度のお手当ても保証してくれるとの話だったのですが、もちろん断りましたよ。その男性は別れ際に『お姉さん、怖い思いさせてゴメンね』と5000円くれたから、悪い人じゃないと思うんですけどね。『もし男の人がお金を探しに来たらどうしてたんですか?』って聞いたら、『スルーでしょ』って。暗い公園で品定めされてたと思うとゾッとしますよ」(A子さん)

 SNSで流布されるお金配り行為。その多くは篤志家の“善意”だと信じたいが、思わぬ落とし穴が待ち構えていることも忘れてはならない。

(平沼エコー)

※写真はイメージです

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