小久保ヘッドが“工藤構想”を否定!? プロ野球“着火寸前”の火種を裏レポート

 無観客での実施、チーム関係者のみならず、報道陣へのPCR検査実施など、異例の厳戒態勢が敷かれているプロ野球キャンプ。コロナ対策は万全でも、チーム内には着火寸前の導火線が‥‥。セ・パを制した常勝軍団のコーチ陣にささやかれるバチバチの火種とは?

 メジャーから古巣・楽天への帰還を果たした田中将大(32)に負けじと今季キャンプを盛り上げるのは、15年ぶりに古巣復帰を果たした巨人・桑田真澄チーフコーチ補佐(52)。大学院で動作解析を学ぶなどの理論先行イメージとは裏腹に、選手たちには〝桑田式〟のハードな走り込みメニューが課されている。

「ダラダラ長距離を走るのではなく、決められた距離をダッシュするメニューが増えています。『135球で完投』や『球種を減らす』など前時代的な発言が目立ちますが、全て科学的な見地に基づいてのものとの主張からきています。上司であるはずの宮本和知コーチ(57)や1軍に昇格したばかりの杉内俊哉コーチ(40)は理論に口を挟めず、より練習の主導権は奪われている。まだ結果がわからないキャンプ中は桑田コーチの独壇場です」(球界関係者)

 同じく「ポスト原」と目される、阿部慎之助2軍監督(41)との関係性にはビミョーな火種がくすぶっている。

「桑田コーチの陰に隠れていますが、今年も阿部の鬼軍曹ぶりは健在。ケガ人こそ出ていませんが、2軍の若手を徹底的にシゴいています。選手を追い込むという点で桑田コーチと一致していますが、阿部監督の場合はただ闇雲に練習を課しているだけ。1軍と2軍で線が引かれているうちはいいですが、今後、理論派と根性派とで、互いの意見が衝突するのは必至です」(スポーツ紙デスク)

 2人の水と油の関係が、チーム内に分断を生まなければよいのだが‥‥。

 そんな巨人に2年連続で4タテを食らわせたソフトバンクでも、監督の座を巡る争いが勃発していた。さっそく、ベテラン選手の処遇を巡って工藤公康監督(57)と新任の小久保裕紀ヘッドコーチ(49)がバチバチ状態というのだ。

「サード松田宣浩(37)の後継者が長年課題とされていました。工藤監督が昨年大ブレイクした栗原陵矢(24)を後釜に指名したのに、小久保ヘッドが今季は『松田でいく』とスポーツ番組のインタビューでひっくり返すように断言。その対抗馬も昨季ファーム二冠王のリチャード(21)を指名しており、ホットコーナーに栗原を置く考えはない。野手の全権を小久保ヘッドに任せた以上、工藤監督も口出しできずにヤキモキしているようです」(パ・リーグ関係者)

 就任6年でリーグ優勝3回、日本一5回の実績を積み上げる工藤監督を前にしても、フロントは次期監督禅譲への動きを緩める気配を見せない。

「今回、小久保ヘッドの就任は王貞治球団会長(80)の肝入り人事だよ。工藤監督の契約が終了する今オフには監督交代が既定路線で、強権発動の結果だと言われている。その小久保ヘッドさえも、王会長の一番のお気に入り、城島健司会長付特別アドバイザー(44)がやる気になるまでの繋ぎにすぎない」(球界OB)

 たとえ常勝監督でも安息はない。ソフトバンクのベンチは開幕前からピリピリと神経戦に突入している‥‥。

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