日ハム・大田泰示、年俸1億の先にある「メジャー挑戦」

 不遇を乗り越えた自信がそう言わせたのだろう。北海道日本ハムファイターズの大田泰示外野手が契約更改に臨み(12月3日)、1億円プレーヤーの仲間入りを果たした。

 苦節11年、大田は「(坂本)勇人さん、菅野さんはすぐ大台にいって、スーパースターだと思ってきたので」と、感慨深げに語っていた。しかし、意味深なセリフも発していた。
 
「チャンスがあれば行きたい…」

 これは、札幌市内で開かれたトークショー前の会見で飛び出したもの。チームメイトの西川遥輝は来年オフにもポスティンシステムを利用して米球界挑戦の意向を宣言したが、大田も「夢を追い求めて頑張るというのは、何歳になっても頑張れる活力になると思う」と話した。いずれ、大田もメジャーリーグ挑戦を表明するつもりなのだろう。

「もともと大田はメジャーリーグ指向の強かった選手。東海大相模高時代に将来の夢を聞かれ、大リーグと答えていました。プロ入り後は、レギュラーを獲れず悶々としている時期が長かったので、もうメジャーの夢は捨てたのだと思っていましたが…」(アマチュア野球担当記者)

 今季、打率2割8分9厘、打点77、本塁打20とキャリアハイとなる成績を残し、自信を取り戻したのだろう。

「今回の契約更改では、メジャー挑戦の話は出ていません。チームの優勝など何かの節目を迎えたら、正式に宣言するのでは」(スポーツ紙記者)

 日本ハムはメジャー挑戦に寛大なチームでもある。もっとも、渡米した選手のなかには、実力を発揮できなかった選手も少なくない。

 アメリカでは「外野手は強打者の守るポジション」と解釈されている。大田がメジャーを目指すのであれば、本塁打を増やすなどさらなるレベルアップが必要だ。
 
「メジャーを経由して古巣帰還なんてことも過去にはよくありますからね」(同前)

 1億円でサインした後、古巣・巨人の先輩の名前を挙げていたのも気になるところだ。

(スポーツライター・飯山満)

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