糖質が低く、タンパク質を多く含むことから一般家庭だけでなく、特に筋トレ民から愛されている野菜がブロッコリーだ。
「筋肉増量に効果的として、ブロッコリーは鶏むね肉や卵などと並んで人気の高い食材となっています。コロナ禍には健康志向の高まりから筋トレがブームとなったことから、ブロッコリーの人気も急上昇。2022年の出荷量は15万7000トンとなり、この10年で3割も増加しています。周知のように、今年1月には農林水産省から、野菜のうち特に消費量の多いものを国が定める『指定野菜』に追加されることも決まりました」(社会部記者)
ところが、この「指定野菜」が、3月に入ってから価格が急騰しているのだ。農水省の「青果物卸市場調査」によると、1月に1キロあたり255円だった市場価格が3月中旬には485円とおよそ倍程度に上昇している。実は、今年の暖冬の影響でブロッコリーが早く成長してしまい、出荷が前倒されていたところ、今になって品不足が起きてしまったのだ。
なにやらマッチョたちの悲鳴がきこえてきそうだが、では、ブロッコリーに代わる筋トレに最適な野菜はあるのか。
「もちろんあります。まずおすすめしたいのが、アスパラガスです。アスパラは100gあたり2.6gと、4.3gのブロッコリーには及ばないものの、タンパク質が豊富で、さらにアミノ酸の一種であるアスパラギン酸の効果で疲労回復や新陳代謝の効果もあるので、トレーニング直後に食べると効果的な野菜です。あとは枝豆ですね。タンパク質は100gあたり11.7gと卵にも匹敵するほどで、その他にもビタミン、鉄分、ミネラルも豊富に含まれているので、健康志向の人にも筋トレ民にも適しています」(スポーツトレーナー)
ブロッコリーの高騰を嘆くだけでなく、これを機会に他の優秀な野菜を試してみるのも良いかもしれない。
(小林洋三)