茂木幹事長と同様、去就で大揺れなのが木原誠二官房副長官(53)だ。
「妻が殺人事件の重要参考人として聴取」「愛人との間に隠し子」など、これまで9週連続で〝文春砲〟の集中砲火を浴び、もはや火だるま状態となっている。
政治部デスクが説明する。
「新聞・テレビでは一切報じられていないが、ここまでスキャンダルまみれとなれば官邸内に置いておくのは明らかに政権にとってマイナスです。自宅に人妻デリヘルを呼んでいたという性癖まで暴かれ、本人もさすがに窮している。本来なら、一回外して火ダネを消すのが普通でしょう」
木原と言えば、「新しい資本主義」「子ども予算倍増」など岸田政権のキャッチフレーズを生み出す総理の最側近ブレーンだ。それだけに、この醜聞は痛手のはずだが、岸田総理は意外にも意に介さぬ様子だという。
「岸田総理の木原への信頼は絶対的で、特に、6月に総理秘書官に据えた長男・翔太郎が辞任に追い込まれてからは唯一の精神安定剤になっている。一連の醜聞に関し、木原官房副長官の交代を周囲が進言しても『俺がいいっていえばいいんだろ』と聞く耳持たず。木原もさすがに戸惑っているようですが、8月のバイデン大統領との会談にも強引に同行させ、このまま一蓮托生を貫く構えです」(官邸キャップ)
不肖長男は「買い物外遊」と「公邸内パーティー」の2枚で総理秘書官から退場となったが、醜聞累積でも木原は一切お咎めなし。
こちらも続投説が囁かれているのが河野太郎デジタル相(60)だ。
「本来トラブル続きのマイナンバーカードは担当を代えて、スムーズに後処理したいところ。とはいえ、河野を代えれば直接岸田総理に責任が降りかかってくる。そのため、留任でトコトン打たれ役に徹させれば、ポスト岸田として人気の河野を叩き潰す一挙両得になる」(官邸キャップ)
しかし、ここに来て河野サンドバッグ案の雲行きが怪しくなってきた。
「原因は8月に秋本真利議員(48)が風力発電会社から3000万円の賄賂を受けた疑いで家宅捜索を受けたことです。秋本議員は自民党には珍しい反原発派で、河野の右腕ともいわれる。再エネ族への巨額賄賂問題に東京地検特捜部が本気で乗り出せば、親分である河野への捜査が行われる可能性が出てくる。政権としては現職大臣が事情聴取される事態だけ避けたいはずです」(政治部デスク)
実際、河野が所属する麻生派の麻生会長は、北國新聞の取材に「閣内に残らないほうがいい。もっと党務や閥務で汗をかくことがためになる」と説いているのだが‥‥。