「編み物動画」で著作権侵害!? 動画削除をめぐる「YouTube法廷闘争」の行方

 YouTubeに編み物の動画を投稿する富山県の女性ユーチューバーが、著作権の侵害を通知されたことで動画を不当に削除されたとして、別の編み物系ユーチューバーの女性らを相手取り、110万円の損害賠償を求めて京都地裁に提訴した。ユーチューバー同士の訴訟は非常に珍しく、大きな注目を集めている。

「原告は今年2月、ポーチとブックカバーを作成する原告の動画に対して、被告の女性が『著作権を侵害している』としてYouTubeに通知し、これにより2本の動画が削除されたといいます。また、YouTubeでは著作権侵害の警告を3回受けるとアカウントが停止され、投稿した動画も削除されるため、それを恐れた原告は動画の投稿ができず、その間の広告収入を得られなかったと主張しています」(社会部記者)

 編み物著作権問題は、編み物系ユーチューバーやそのファンの間では早くから話題となっており、今回の裁判については《被告はやりたい放題で原告以外にも被害者はいっぱいいる。そういう背景もわかってほしくて起こした裁判だと思う》《被告は編み方に著作権があると主張してYouTubeに通知していて、原告は被告の真似をした編み物動画を投稿したわけでもなんでもないんだよな。もうめちゃくちゃ》などの意見がネット上に寄せられていた。

「原告の代理人によれば、編み物や編み方に著作権を認めた判例はないといい、合理的な根拠なしに著作権侵害を通知したことは許されないとしており、また著作権侵害の通知を受けると自動的に動画を削除してしまうYouTubeにも問題があると主張しています」(ネットライター)

 果たしてユーチューバーが起こした法廷闘争の結末やいかに。

(小林洋三)

マネー