最近は町中華がブーム。昔から一定の支持を得ていたが、ラーメン以外にもご飯モノや定食類が充実。一品料理もあるため、飲みにも適している。実は、埼玉県ではそんな町中華の店から生まれた人気メニューが地元のソウルフードとして根付いている。
その料理の名前は「スタカレー」。ひき肉やニラなどが入ったピリ辛中華あんをご飯にかけたもの。ただし、カレー粉やルーは一切使っておらず、名前に「カレー」が付いているものの似て非なる食べ物だ。
さいたま観光国際協会も地元のB級グルメとして認めるスタカレーは、「娘娘 (にゃんにゃん)上尾愛宕店」で誕生したメニュー。このピリ辛中華あんは今も看板メニューである「スタミナラーメン」に使われていたものだ。
「もともと『娘娘』は町中華のローカルチェーンでしたが運営会社が解散。同じ会社が展開していた『漫々亭』や『小姑娘』という別の系列店と合わせてそれぞれのれん分けの形で独立。今は各店でスタカレーが提供されていますが、中華あんは店舗ごとで微妙に違います。そのため、スタカレーを求めて各店を巡るファンもいます」(地元タウン誌記者)
現在はヱスビー食品から「町中華スタカレー」というレトルト食品も販売中。ただし、調理の手間自体は少ないため、ネット上ではレシピが多数紹介されている。4月14日には料理研究家のリュウジ氏も《なんでこんなに旨い町中華のカレーを知らなかったのだろう【スタカレー】の作り方》というタイトルで動画を配信している。
「15分もあれば作れますし、使用する食材もそれほど多くないので1食にかかるコストも安上がり。美味しくて家計にも優しいので我が家でも重宝するメニューです(笑)」(同)
近くに住んでいれば食べに行きたいところだが、レトルトや自分で調理して試してみるのもよさそうだ。