「社長が書いた本2冊を読んで感想文を書いてほしい」
かつて楽天から内定をもらった人物が、人事部からこのようなことを言われて入社を辞退した話が、SNS上で注目を集めている。
この人物は6月17日、自身のXアカウントに次のような文章を投稿。
「楽天は内定後に人事の方から『こんなこと言うと変な会社だと思われるかもしれないのですが社長が書いた本を2冊読んで感想文を書いてほしい』と申し訳なさそうに言われて、1冊だと思ってたから心が折れて他の会社にしちゃった。あとみんなが仕方なく慣習を続ける風土だと入った後も苦労しそうだと思って」
この人物は、面接官は「全員ちゃんとした人」としながらも、「あの感想文提出のやつ、まだやってるならやめた方がいいと思う」と疑問を呈している。
あらかじめ楽天の「社風」、経営者の「考え方」を内定者に知ってもらいたい意味があるのかもしれないが、ネット上では賛否両論が飛び交っている。
「三木谷社長には複数の著書がありますが、中でも2007年に出版した『成功のコンセプト』は、開業時のスタッフ6名だった頃から、わずか10年で世界6位のインターネット企業として急成長した秘訣について記されています。“楽天主義”に共感できる人にとっては、まさにバイブルと言えますが、そこまで思い入れがない人にとっては、ただの自慢話や武勇伝に見えるかもしれませんね。感想文をスラスラ書けるくらい創業社長の三木谷氏の思いを共有してほしいとの意図で、ひとつの試金石になっているのでしょう。もっとも最近は強制された人はいないようなので、年代によって対応が異なるのかもしれません」(IT系ライター)
志望するからにはそれぐらい当然との意見もあるが、三木谷社長の書籍が長きに渡って売れ続けるのは、このような事情も関係している?
(ケン高田)