エグすぎる世界の正月のしきたり「黄色いアンダーウエアを身に着けて…」

 自宅には門松、しめ縄を飾り、おせち料理や雑煮を食べ、初詣で1年の健康と幸福を祈願する。こうした日本の正月風景が、外国人には珍しく映る。逆もしかりで、日本人には信じられないユニークな新年の祝い方をする国も少なくない。

 例えば、南米チリでは多くの国民が「黄色い下着」を身に着けて大晦日から元日を過ごす。日本では黄色は幸福を象徴する色として知られているが、それはチリも同じ。年越しの瞬間、下着を裏表にして着け直すことでその年を幸せに過ごせると言われている。

 実際、現地では12月に入ると街のいたるところで黄色い下着を販売。チリ人にとっては欠かせない正月の定番アイテムになっているという。

 また、玄関に向かって思い切り皿やカップなどを投げつけて割る風習があるのが北欧デンマーク。しかも、投げる的は自宅ではなく友人宅など。たくさんぶつけられた家ほど幸福が訪れると考えられている。

 この儀式には使い古した食器を使うのが一般的だが、なかには同国を代表する世界的な陶磁器ブランド「ロイヤルコペンハーゲン」の皿を投げる猛者も。ちなみに割れた皿が多い家ほど縁起が良いとされているが後片付けが大変そうだ。

 そして、スペインでは大晦日、年明けへのカウントダウンの鐘に合わせて、ぶどうを3秒に1粒ずつ計12粒を36秒間で食べて新年を祝う。ところが、品種によっては粒が大きかったり、種入りのぶどうもあるため、このハイペースで食べきるのは大変なようだ。

 一方、風習というわけではないが、1月1日に新年を祝うと最悪、逮捕される可能性があるのはサウジアラビア。彼らにとっての新年はラダマン(断食)明けのため、厳格なイスラムの戒律を守る同国では普通の日として過ごす。とはいえ、最近は規制が緩和され、首都リヤドでは花火の打ち上げなどのカウントダウンイベントも実施されている。

 一生に一度ぐらいは、趣向の違う正月を過ごすのも面白そうだ。

※画像は正月用の黄色い下着を売るチリの露天商

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