「空飛ぶタクシー」試験成功!日本での実現性は?

 アメリカ航空機大手のボーイングが、自動操縦の小型飛行機「PAV」(パッセンジャー・エア・ヴィークル)が初の試験飛行に成功したと発表したのは、1月23日(現地時間)。この小型飛行機は「空飛ぶタクシー」としての運用が計画されているが、果たして現実味はあるのか。
 
 PAVは自動操縦での離陸、空中静止、着陸の実験に成功し、今後は垂直離陸後に両翼で航行する試験を行うという。まさに映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ブレードランナー」で観たような世界だ。
 
 しかし、このニュースにネット上では、《実用化はまだ先だろう。そもそも自動操縦の飛行機に乗るのが怖そう》《運賃はいったいどれくらいなんだろう?》《航行距離はそんなに長くはないんだな》など、悲観的な意見が多くみられた。
 
「時速241キロでの飛行が可能ですが、最大移動距離は80キロで、だいたい東京から箱根ぐらいの距離です。アメリカの配車大手ウーバー・テクノロジーズも20年代に空飛ぶタクシーの実用化を目指し、日本に再三にわたり売り込みをかけていますが、“タクシー”とはいえ実現となっても当面は離発着する場所まで客が足を運ばなければならない。建物がひしめき合う日本では相当な安全性も必要で、課題は山積みです」(航空評論家)

 身近に感じることができるのは、まだまだ先の話のようだ。

(小島洋三)

ビジネス