イマドキ「人生ゲーム」に驚愕!ワーケーションに投げ銭収入…“半導体産業専門”人生ゲームもお目見え

「人生ゲーム」といえば、言わずと知れたボードゲームの代表格の1つだろうが、タカラトミーが1968年に初代を売り出してから累計出荷数は1000万個を超えるという。そして同社はこの10月15日からなんと71作目の最新作「人生ゲームゴールデンドリーム」を販売開始したのだが、その中身は、現代の世相を反映して凄いことになっていた。

「ルーレットで出た目の数だけ進むマス目には、『ワーケーションで気分転換』『ライブ配信で高額投げ銭ゲット』やNFTブームを押さえた『スマホで描いた落書きが高く売れた』などといったものがあります。また、アイテムのお宝カードには『デジタル書籍』や同社が開発したロボットを模したと思われる『ロボーット』、職業には『スケボー選手』『ドローンパイロット』なんてものもあります。まさに最近話題の経済事象や技術、流行などが満載なのです」(経済ジャーナリスト)

 さらに10月18日から幕張メッセでは、エレクトロニクス、ITの総合展示会の「CEATEC2022(シーテック)」がコロナの影響で3年ぶりにリアル開催。こちらでは「半導体産業人生ゲーム」なるものまでが出展された。

「シーテックは一般社団法人の電子情報技術産業協会が主催するものですが、同協会がタカラトミーの協力を得て開発したものがこの『半導体産業人生ゲーム』。ゲームの中身はその名の通り、半導体産業で働く人生をゲームを通じて追体験するというものです」(同)

 半導体産業に特化しているだけに、その中身のマニアックぶりが凄い。職種は「デバイスエンジニア」「ソフト開発エンジニア」「アプリケーションエンジニア」などに分かれていたと思えば、マス目には「世界的な半導体不足発生」といったついこの頃の出来事が盛り込まれていたり、「大不況が到来。担当していたプロジェクトが中止」のマス目に止まったら、3マス戻らなければいけなかったりと‥‥。

 世界的にますます必要とされる業界だけに、全体的な内容はけっこうバラ色的要素が多いとの評価もあった。だがゲームから現実に戻れば、まずは日本ではプレイヤーとなる技術者が不足しているのが現状だ。

(猫間滋)

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