今や、芸能人だけでなく企業人や弁護士までもが情報を発信するためにYouTubeチャンネルを立ち上げている。
ユーチューバーという職業も、ヒカキンやはじめしゃちょーらの成功により、実業家と見られはじめ、YouTuberを目指す者が続々と増えている。過去に芸能人と交流していたことをネタに、暴露系ユーチューバーとして瞬く間に人気者となったガーシーこと東谷義和氏の影響も少なからずあることだろう。
そんな中、一つのチャンネルが視聴者から注目を集めているそうだ。
「そのチャンネルとは、『ホームレスが大富豪になるまで。』というもので、その名前の通り67歳のホームレスの男性・ナムさんをユーチューバーとしてデビューさせたもの。ホームレスが多数住み着いている地域でのロケで、突然ホームレスに話しかけるやらせ感のない体当たりな様子が視聴者にウケ、今年5月に始まったばかりの同チャンネルは現在、登録者数16万人を超える大ヒットとなっています」(YouTubeライター)
7月2日には、チャンネルの収益化記念としてディズニーランドに行った動画をあげ、再生190万回を突破するなど人気になっている。
同チャンネルは株式会社こす.くまというYouTube作家集団が仕掛けているそうで、チャンネルの利益の全てはナムさんに支払われるそうだ。
視聴者からは、「この企画作り出した人すごいです。作られた動画よりリアリティのほうが数倍楽しいですね」「大富豪になるまでは遠い道のりだけど、この人達なら行けそう」「人生って捨てたもんじゃないと思わされる動画ですね」と、毎回応援コメントが殺到している。
しかし、テレビ局関係者はこのチャンネルについてこう指摘する。
「この企画は5、6年前から温められていたものだそうですが、20年ほど前に日本テレビで放送されていた『電波少年に毛が生えた』の中で、ホームレスの男性から社長になる者を探し、会社を設立するという『ボスはホームレス 人間は何度だって立ち上がれる』という企画と酷似しているとウワサになっています。結果的に同番組はその後終了し、企画も同時に消滅してしまったため、ホームレスが社長になるというシンデレラストーリーを見ることは出来なかったので、制作者がこの企画を知らなかった可能性もありますが、アポなしで突撃していくところなど、『電波少年』らしい部分も似ているように思えますね」
制作者がこの番組を見ていたかどうかは不明だが、同チャンネルが人気になっている事実は変わらない。これからも、ナムさんのリアルを伝えてほしいものだ。
(佐藤ちひろ)