21年上半期ドラマを支えた「3人目のバナナマン」は元お笑い芸人の過去アリ!

 今年最後の10月期の連続ドラマは、2強となりそうだ。10月10日にスタートした小栗旬主演の「日本沈没-希望のひと-」(TBS系)と、14日にスタートした米倉涼子主演の「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)だ。「日本沈没」は各話の放送後にNetflixで世界190カ国以上に一斉配信される、民放ドラマ初の試みだ。

 そんなトップ俳優の躍進に戦々恐々なのが阿部寛かもしれない。今年放送された民放連ドラで、現在視聴率NO.1なのは阿部主演の「ドラゴン桜」(TBS系)。全話2桁超えで、6月27日の最終回は平均世帯視聴率20・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。ツイッターでは世界トレンドでトップに立った。

 この大ヒットによって、生徒役で出演していたKing & Princeの高橋海人、元欅坂46の平手友梨奈らは、俳優として幅を広げた。そんななか、業界バリューをいっそう高めたのが、脚本家として参加していたオークラだ。

 お笑い通で知らぬ者はいないオークラは、おぎやはぎ、東京03、バカリズム、バナナマンを人気芸人に押し上げた放送作家で舞台演出家。95年からバナナマンと共に単独ライブを作り上げていることで、ファンの間では、“3人目のバナナマン”と認識されている。多忙な今なお、TBSラジオ「JUNK おぎやはぎのメガネびいき」「JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD」ほか、「週刊さんまとマツコ」(TBS系)や「ゴッドタン」(テレビ東京系)なども手掛ける。

「芸人さんから厚い信頼を得ているのは、オークラさん自身が元芸人だからです。日本大学理工学部在学中にお笑いコンビ『細雪』を結成、東京03と同じプロダクション人力舎に所属していました。相方の失踪でコンビ解散後は、ピン芸人でラーメンズとアルファルファ(東京03の飯塚悟志&豊本明長)によるコントグループ『チョコレイトハンター』に参加。解散後、書く仕事に専念したのです」(週刊誌記者)

「関ジャニ∞クロニクル」(フジテレビ系)や配信番組の「ももクロChan〜Momoiro Clover Z Channel〜」(テレ朝動画)など、ジャニーズやももクロとも交流がある全方位型作家。今年7月、設楽統と日村勇紀がワクチン接種の副反応で「バナナムーン」を急きょ休んだ際は、飯塚と2人で2時間の生放送を回している。

「『ドラゴン桜』はコント作家のオークラさんの面目躍如というべく、終盤でホロリとさせられるシーンが目立ちました。この成功によって、業界内でオークラ株が爆上がりしています」(前出・週刊誌記者)

 10月3日に、東京03による地上波初の冠コント番組「東京03とスタア」(日本テレビ系)がスタート。親友の大願成就で、“チームオークラ”はさらなる高みを目指す。

(北村ともこ)

エンタメ