ついに三木谷オーナーが動く!? 田中将大「楽天復帰」の現実味

 田中将大投手の去就問題は“楽天グループの一大事業”になるかもしれない。

 AP通信によれば、今オフの米フリーエージェント選手181人中、契約合意に達したのは21人のみ(1月19日時点)。史上最遅とも称される補強策の遅延はコロナ禍による球団経営難に尽きる。左腕のホセ・キンタナ投手、同じく左の先発タイプのJ・A・ハップ投手といった有名どころが相次いで契約合意に達したことから、「そろそろ、田中も…」との声も出始めたが、悲観的にならざるを得ない。

「直近5年の防御率を見ると、キンタナと田中はほぼ同じ。同等の評価を受けています。そのキンタナが800万ドル(約8億2400万円)でエンゼルスと契約したとなれば、田中が希望するとされる年俸1500万ドルでの契約は難しいのでは…」(米国人ライター)

 そんな田中に対し、古巣・東北楽天ゴールデンイーグルスの石井一久監督兼GMがラブコールを送ったのは、1月18日だった。田中帰還となれば、楽天イーグルスはV候補に浮上する。石井監督兼GMが熱くなるのも当然だが、楽天本社や関連事業の会社関係者は少し違った見方をしていた。

「もし、本当に田中帰還を狙うのなら、正規ルートでの交渉はしないだろう」と…。

「1500万ドル(約15億5000万円)を出さなければならないと決まれば、用意できないことはないでしょう。でも、それだけのお金を動かすとなれば、三木谷浩史オーナー自らが交渉することになると思います」(関係者)

 球団の渉外担当と田中の代理人が話し合うことはあっても、最終結論にいたる交渉では三木谷オーナーが乗り出すことになりそうだ。大金が動く重要案件は他人任せにはしないという、起業家としてのポリシーだろう。

 その信念がプロ野球選手との交渉にどのような影響を及ぼすのか。田中は「オーナーがわざわざ自分のために」と感激するだろう。

「ぜひとも仙台で、東北でプレーしていただきたい」との石井監督兼GMの発言はオーナー自らが交渉に乗り出すための露払いだったのかもしれない。

 田中はメジャー残留を希望しているようだが、日本球界への電撃帰還の可能性もゼロではなさそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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