思わず「オリンピック本番は大丈夫か!?」と聞きたくなるような衝撃的なニュースが飛び込んできた。
日本バレーボール協会が2019年度の予算額を発表し、3億9000万円の赤字計画となった。赤字の主な要因は9月に開幕するワールドカップなど国際大会の開催経費で、日本8都市で行われるものの「日本戦以外の観客動員が厳しく、開催経費を吸収できない」(八田茂専務理事)からだという。
「18年も4億を超える赤字。女子世界選手権が国内で開催されましたが、会場を首都圏だけでなく全国各地に分けて行い、台風など天気に恵まれなかったせいもあって期間客動員数が伸び悩みました。また、開催経費を切り詰めるために恒例のジャニーズらタレントの応援がなかったことも影響したようです」(スポーツ紙記者)
ネット上にも《日本戦なのに客席ガラガラ》など心配の声が躍っていた。日本協会は試合会場の使用料、運営費、他国の宿泊費や移動費も負担しなくてはならず、チケット販売収入なくしては、TV放映権料だけでは賄えないのが実情だ。
財政難はバレーボールだけではない。日本ラグビーフットボール協会の平成30年度の赤字額は1億5000万円。
こちらは「数年前の4億円以上の赤字がひところのラグビーブームでずいぶん減った」と評価する声もあるが、今年はラグビーのワールドカップ・イヤーで、日本はホスト国。外国の代表チーム同士の試合開場を満員にできるのかが、収支のカギとなりそうだ。
「ラグビーのワールドカップの運営はサッカーW杯とは異なり、大会で赤字が出たら、ホスト国がかぶるルールになっています」(同前)
目下、ラグビー協会内には相当額の内部保留金があるとされるが、W杯に備え、各会場の整備や光ファイバーの設置などで出費がかさんだとされる。また、180万枚売り出される予定のチケットは現在売れ行き好調だが、地方での試合は伸び悩んでいるところもある。仮に”大会赤字”となれば、税金から補填することになりそうだ。
「バレーボールも来年はオリンピック本番を控えています。当然、今年の国際大会で好成績を残さなければ、オリンピック会場に空席が出かねませんよ」(同前)
五郎丸選手や木村沙織元選手のような、客を呼べる人気スターの出現が急務だ。