チーム首位でも打率は1割台に…レイズ・筒香が直面する「93の壁」とは?

 タンパベイ・レイズの筒香嘉智外野手が9月21日(日本時間22日)、メッツ戦でクリーンヒットを放ったものの、4打数3三振。また打率2割を切ってしまった。この調子では、「93の壁」を破れないまま、メジャー移籍1年目のシーズンが終わってしまいそうだ。

「メジャーリーグではさまざまなことが数値化されています。93マイル以上のスピードボールに対し、各チームの主力バッターがどう対応したかをデータにしたものもあります。たいていのバッターのファール率は20%前後。筒香は23%以上です」(米国人ライター)

 93マイルは、約150キロ。筒香が不振に陥った原因は、スピードボールに対応できていないことに尽きる。ファール率のデータから見ると、「振り遅れている」というよりも、仕留めきれず、ファールになっているようだ。そのため、「ファール=ストライクカウント」となり、常にピッチャー有利のカウントでの勝負となってしまう。

「相手バッテリーの術中にはまり、ファールを打たされているんですよ。日本のDeNA時代から速球に差し込まれたり、空振りすることも多かったようですね」(前出・米国人ライター)

 筒香も対策を講じて渡米したはず。そもそもだが、米球界に挑戦した歴代の日本人スラッガーは力負けしないため、あるいは、飛距離を出すために、若干だが足を上げる打ち方になる。その新打撃フォームをモノにできなかったのも不振の一因だろう。

「筒香の年俸は2年1200万ドル(約12億5000万円)。メジャー全体の平均年俸は443万2530(約4億7120万円)なので、平均よりもちょっと高い程度です。レイズは低年俸の選手が多く、チーム内では高給取りとなります。地元ファンの目は厳しいと思いますよ」(前出・米国人ライター)

“侍ジャパンの主砲”、そんな紹介もされていただけに酷評は必至。チームはア・リーグ東地区首位をキープしており、ポストシーズンマッチ進出は濃厚だ。大一番で意地を見せてもらいたいものだが……。

(スポーツライター・飯山満)

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