NPB「6・19開幕」で義務化!? 「試合中も選手がマスク着用」の現実味

 現在、プロ野球は6月19日の開幕案を軸に、実現の可能性を探っている。無観客試合は避けられず、プロ野球史において85年目にして「初めての珍事」となりそうだ。

 プロ野球も、Jリーグが共闘を呼び掛けた対策連絡会議に参加している。そこで、感染症などの専門家の意見を聞き、無観客であれば感染のリスクが大幅に削減されることは伝えられているという。しかし、それだけでは万全ではなく「選手のマスク着用」が義務付けられるかもしれないというのだ。

「専門家チームは、ひと足先に始まった海外プロスポーツの感染予防策にも着目していました。韓国のプロ野球では審判のマスク、手袋の着用を義務づけていますが、『選手もマスクを着用すべき』との見解を伝えています」(スポーツライター)

 野球では試合中、ベンチにいる監督、コーチが声を張り上げ、指示をする場面もある。バッターボックスに向かう選手を呼び止め、耳元でささやくことも日常茶飯事だ。選手同士が話し合う機会もある。マスク着用は理に適っている。

「しかし、今のところベンチにいる時だけとなっていますが、そうもいきません。グラウンドに出ている選手も会話をします。フライを追う選手間の指示、マウンドに集まっての作戦会議もあれば、塁上の選手と守っている選手が話をすることもありますからね」(前出・スポーツライター)

 感染症の専門家チームが野球の特徴を知れば知るほど、マスク着用の範囲は広くなっていく。プロ野球関係者も「専門家チームが試合中の着用を言ってくるのは時間の問題」と見ているそうだ。

 グラウンド上の選手はもちろん、ベンチも含めて映る人間全員がマスク着用での試合……。無観客以上に不思議な光景となりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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