コスパは18きっぷ以上と評判の「3・3・SUNデジタルフリーきっぷ」とは?

 昨年、それまでの1日乗り放題×5回から連続する5日間へとルールが大幅に変更されたJRの青春18きっぷ。新たに3日券の販売も始まったが、変更前に比べると使い勝手が悪くなったのは否めない。そのため、他の乗り放題きっぷに注目が集まっているが、なかでも関西・中部エリアの旅に便利だと評判なのが近鉄・南海・名鉄の大手私鉄3社が乗り放題となる「3・3・SUNデジタルフリーきっぷ」だ。

 実は、06年まで発売されており、今回デジタルきっぷに生まれ変わって16年ぶりに復活。2日券(6200円)と3日券(8200円)があり、駅窓口や券売機ではなく専用ウェブサイトから購入する。利用当日はスマホのQRコードを自動改札機に読み取らせて出入場する仕組みだ。

 ちなみに南海の極楽橋―高野山、近鉄の鳥居前―生駒山頂、信貴山口―高安山の各ケーブルカー路線もフリーエリアとなっているのが特徴。また、青春18きっぷとの大きな違いとして、特急券を別途購入すれば有料特急列車にも乗車できる。3社の沿線は観光名所が非常に多く、しかも特急列車の運行本数も多い。より効率的に移動できるのは利用者にとってはありがたい。

 そもそも大阪から名古屋にかけては、JRより私鉄の路線網が発達しているエリア。これらの地域に住んでいる人はもちろん、大阪と高野山、伊勢・志摩に名古屋など複数の地域を一度に観光したい欲張りな方にはまさに最適の切符のひとつ。新幹線と接続する名鉄名古屋駅や京都駅のほか、関西空港へは南海、中部国際空港にも名鉄が乗り入れており、遠方に住んでいる方でも利用しやすい。

 チケットの発売期間は26年3月末までで、利用期間は26年4月29日まで。この夏、関西や中部地方への旅行を考えている方にとっては、18きっぷ以上に便利な頼りになる相棒になるはずだ。

(高島昌俊)

※写真は、3・3・SUNデジタルフリーきっぷ。鉄道会社名の部分をタップし、表示されたQRコードを駅の自動改札機に読み取らせて出入場する

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