大阪万博記念「1万円金貨」26万8000円は安いか高いか!東京五輪金貨と比較すると…

 2025年大阪・関西万博を記念して発行される「1万円金貨」に注目が集まっている。金貨は15・6グラムの純金製で、表面には公式キャラクターの「ミャクミャク」がデザインされており、販売数量は3万枚。価格は金貨としては過去最高となる「26万8000円」だ。

 近年、金価格は右肩上がりで高騰しており、現在、田中貴金属工業の店頭小売価格は1グラム1万3381円(9月24日現在)。単純計算すると金としての価値は約20万円ほどだが、約6万円分の差額を支払ってまで購入する意味はあるのだろうか。

 そもそも金貨とはいえ、普通に使用すれば「1万円」の価値しかない。1万円を26万8000円で買う以上、多くの人が期待しているのは将来の“プレミアム化”だろう。

 例えば東京2020オリンピック記念として発行された1万円金貨(15・6グラム)は、当初12万2223円で販売されたが、現在はそれを上回るプレミアムが付いている。もっとも、同じグラム数ながら販売価格はミャクミャクデザインの金貨の半値以下。比較すると万博金貨がいかに高いかがわかるだろう。

 コインコレクターが解説する。

「現在、東京2020オリンピック競技大会記念貨幣の買取相場は15~20万円ほど。古銭買取市場ではそれなりに人気になっています。金相場は上昇傾向にあり、金貨の価値も上昇していますが、将来相場が下落すればもちろん金貨の価値も下がるでしょう。関西万博の1万円金貨の発行枚数は3万枚で、東京オリンピックの4枚枚よりも少ないとはいえ、希少価値を求めるならば、1万枚以下が望ましい。ミャクミャクのデザインにも賛否があり、あまり大きなプレミアム化を期待するとガッカリすることになるかもしれません」

 万博記念硬貨は他にも1000円銀貨が販売される。投機目的というよりも純粋にコレクターアイテムとして購入したほうが、一喜一憂することなく平穏な気持でいられるのではないだろうか。

(ケン高田)

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