3月20日から2日間にわたって行われたドジャースとパドレスの「ソウル開幕シリーズ」は、韓国に“大谷翔平フィーバー”をもたらした。
開幕戦を翌日に控えた19日放送の「大下容子 ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)では現地メディアの“大谷評”を紹介。視聴者からは《なぜ韓国の名誉市民に?》《意味がわからん》とツッコミの声が寄せられていた。
番組が「韓国でも大人気の大谷翔平」と題して、「朝鮮日報」の記事を紹介。そこには大谷選手がかつて韓国・現代自動車の「ソナタ」に乗っていたことや、大ヒット韓国ドラマ「イカゲーム」を視聴していたことが記され、「大谷は日本で最高の外交官」と伝えていたという。
続いて番組MCの佐々木亮太アナウンサーが紹介したのは「大谷翔平は韓国で最も愛されている日本人アスリートかもしれません」と評した18日付のAP通信の記事。さらにハニャン大学のイ・ジョンスン教授のこんなコメントを読み上げた。
「(韓国には)日本が好きだと公言しにくい社会的雰囲気があります。おそらく大谷選手は私たちが好きだと言える最初の日本人アスリートとなるでしょう。彼のことを名誉韓国市民と考える人さえいるかもしれません」
これにMCの大下容子アナウンサーは元メジャーリーガーでゲスト解説者の西岡剛氏に「西岡さん、大谷選手はファンの心をつかむのがうまいということなんでしょうか」と質問。西岡氏は「テレビ画面に出てきたら世界中の人に愛されるような…」と前置きして、グラウンド外の振る舞いにも着目。「僕たち若い時はあまり言動とかね、意識せず、こうやって『今日打ちました~』とか言ってましたけど、ちゃんとしとけば良かったなって思いますね」と“自虐風”にコメントをまとめていたが…。
「番組は現地メディアや知識人の“大谷評”を紹介しただけのこと。しかし、大谷選手の人気を日韓関係にまで拡大して論じるのはやりすぎとの声がネット上にあふれていました。なお、ドジャースの本拠地ロサンゼルスのクラブハウスでは、韓国メディアによる“無断撮影”など行き過ぎた取材行為が発覚し、球団は『無期限取材活動禁止』という厳しい処分を下したとの報道もありました。もしも大谷選手が“名誉韓国市民”に認定されようものなら、こうしたルールに反した取材活動が続発するかもしれません」(メディア誌ライター)
日韓の両国民が手を取り合って野球人気を支えていきたいところだ。