新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年1月25日以降臨時休園を続けていた上海ディズニーランドが5月11日から営業を再開している。ウェブサイト上の説明では、コロナ対策として「園内の待ち行列、レストラン、乗り物その他の設備でのソーシャルディスタンシングに加え、浄化、消毒回数の増加」とあった。海外メディアの情報によれば、ネットでの事前予約によって混雑を緩和し、収容能力の2割程度の来客数で運営されているようだ。もちろんスタッフや入場者にはマスク着用を義務づけているという。
「普段なら園内のキャラクターたちとハグや挨拶を交わすのがおなじみの光景ですが、こうした接触はNG。ツーショットの記念撮影も、キャラクターが台の上に乗って、一段高いところから来場者を見下ろすような形で行われています」(特派記者)
一方、2020年2月29日から休園中の東京ディズニーランド、東京ディズニーシーは5月8日に両パーク臨時休園延長を発表。約5400人の社員(嘱託社員を含む)を「一時帰休」として、平均賃金の「6割補償」を打ち出した。こうしたコロナ対応にネット上では《素晴らしい決断。休業延長というのは勇気がいること》《悲しいけれどミッキーとの再会を楽しみにしています》といった応援の声が寄せられていた。 ディズニー愛好家のなかにはパスポートを購入して365日通い続けるほどの“猛者”がいるとも聞く。「夢の国」に行けないモヤモヤをいったいどうやって処理しているのだろうか。
「SNS上では『#自宅でディズニーを再現』、『#おうちディズニー』などのハッシュタグが流行しています。パーク内のアトラクションをミニチュア模型で再現したり、ディズニーグルメを自宅で作ってみたり、家にあるもので衣装を製作し、さながらショーのように歌い上げる動画を配信するなど、ファンによる趣向を凝らした、自粛の範囲内でのディズニーの楽しみ方が話題を呼んでいます。特に話題になっているのは、熱心なファンが、自宅で人気アトラクション『タワー・オブ・テラー』を再現した動画。すでにYouTubeで公開されていますが、再生回数は50万回を超えています。アトラクションの案内をするキャストや物語の登場人物などを細かに演じわけ、また、小道具を巧みに使い、まさに人気アトラクションに乗っているような気分になれますよ」(ネットライター)
ディズニーランドといえば「撮影したミッキーとのツーショットをSNSにアップしていいものか」といった疑問をネット上でちょくちょく見かけるように、“権利関係”に厳しいとのイメージが強い。「個人で楽しむ範囲で」とアナウンスされてはいるものの、SNS上での動画や写真の公開については、線引きが難しい問題ではある。だが、現時点で「おうちでディズニー動画」が削除されたというニュースは聞かないので、個人的には、「夢の国」の王様が、“寛容の精神”で愛好家たちの動向を見守っていると信じたいものだ。
(浜野ふみ)