アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するうえで大切なことは、ベストコンディションで試合やレースに臨むこと。そのためには十分な睡眠が欠かせない。ドジャースの大谷翔平も昨年、体調管理で気をつけている点を問われ、「一番は睡眠です。いつ寝るのかの準備を数日前からしっかり計画的にする必要があるんです」と答えている。
大谷は基本的に10時間睡眠。これに加え、昼間も2時間程度の睡眠を取るように心がけているとか。一般的に1日10時間以上眠る人を「ロングスリーパー」と呼ぶが、彼のように長時間睡眠を心掛けていたトップアスリートは少なくない。
例えば、テニスの4大大会20回の優勝を誇る、元世界ランキング1位のロジャー・フェデラーも12時間睡眠だった。昨年引退したNFLのレジェンドQB、トム・ブレイディも毎日10時間は寝ていたという。他にも大相撲最多45回の優勝記録を持つ元横綱・白鵬(宮城野親方)、歴代最多タイの7度のワールドチャンピオンを獲得した元F1ドイライバーのミハエル・シューマッハ、そしてあのイチローもロングスリーパーとして知られている
アスリート以外でも、相対性理論の科学者アインシュタイン、「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な漫画家の水木しげる氏ら、10時間以上眠っていたことが周囲の証言などから明らかになる歴史的著名人も少なくない。
「逆に1日3~4時間の睡眠でもOKというショートスリーパーの人もいますが、スポーツの世界ではほとんど聞きません。単純に睡眠時間だけでなく睡眠の質を上げることがパフォーマンスの向上につながることは、さまざまな研究から分かっています」(スポーツジャーナリスト)
現代人は睡眠が足りていない人がほとんどだ。睡眠によるリカバリーが大切なのはアスリートもビジネスパーソンも同じ。日頃から眠気を感じている人は、偉人たちを見習って十分な睡眠時間を確保したいものだ。