「セクシー田中さん」原作者・芦原妃名子さん死去 日テレの追悼コメントでファンを激怒させた「ひと言」

 2023年10月期ドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ系)の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが1月29日、栃木県内で死亡したことがわかった。遺書のようなものも発見され、現場の状況から自死と見られている。

 ドラマ版「セクシー田中さん」を巡っては、芦原さんと日本テレビの制作サイドの間でトラブルが発生していた。

 同作を担当した女性脚本家は23年12月24日更新のインスタグラムで「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました」と明かし、同28日にも「脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした」と綴った(インスタグラムは現在非公開)。

 芦原さんは1月26日更新のXで、脚本家ではなく自身が9話、10話の脚本を書くことになった経緯を3本に渡る投稿で説明。投稿によると、23年6月にドラマ化に合意した際、出版元である小学館の担当者を通じて「必ず漫画に忠実に」とし、ドラマのオリジナルとなる終盤については「原作者があらすじからセリフまで」用意することも条件にしたことを明かした。ところが、こうした条件は反故にされたといい、9、10話は自らが「書かざるを得ないと判断した」と明かした。

 芦原さんは1月28日、一連の投稿を削除。新たに「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」と投稿し、以降、更新は途絶えていた。

 自殺の原因は今のところ不明だが、日本テレビは芦原さんの訃報を受け、ドラマ公式HPで「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するともに、謹んでお悔やみ申し上げます」と追悼し、脚本については「原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております」と綴った。

 日本テレビの追悼文を見て原作ファンが激怒した言葉があった。

「『感謝しております』という表現です。SNS上では《脚本を書いた経緯について触れず、感謝を述べるコメントを出していて腹が立った》《日テレは“感謝しております”じゃなくて、謝罪だろ》《“感謝しております”じゃないんだよ、他人事かよ》などと批判の声が上がっています。脚本のトラブルがあったにもかかわらず、脚本については何の問題もなかったかのような表現も気になりました」(週刊誌記者)

 本当に感謝していれば、結果は違ったような気もするが…。

(石田英明)

厚生労働省のHPで紹介している不安や悩みの相談窓口は以下の通り。
【いのちの電話】
(0570)783556(午前10時~午後10時)
(0120)783556(午後4~9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

【こころの健康相談統一ダイヤル】
(0570)064556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

【よりそいホットライン】
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