大手百貨店「そごう・西武」の売却をめぐり、西武池袋本店でストライキが行われたのは8月31日のこと。大手百貨店のストライキは実に61年ぶり。同日に放送されたTBS系情報番組「ひるおび」では、改めて東京・池袋の街や西武池袋本店の歴史を振り返ったのだが、出演者のコメントに埼玉県民から大ブーイングが寄せられる事態となった。
番組では、地図を用いて池袋駅周辺に東武百貨店などの百貨店や多くの家電量販店があることを解説。番組MCの恵俊彰が俳優でタレントの副島淳に「池袋、いろいろありますよ」と話を振ると、副島は一時期、埼玉県に住んでいたことを明かして「まわりの方に聞くと、やっぱまずは池袋で慣らしてから、新宿、渋谷に行くというね。まずは1回、池袋で」とコメント。スタジオが笑いに包まれる中、恵も「埼玉からの関所、埼玉の関所って言われる」と述べて番組を盛り上げていた。
その後、番組では西武百貨店の歴史を紹介。1940年に「武蔵野デパート」として開業したものの、「二流」「下駄ばきデパート」と揶揄されていたという。しかし60年代に入ると、屋上に仮設プールを作り、モデルを集めてボートショーを行うなどしてブランドイメージを確立していったと紹介した。これを受けて恵はこうコメントした。
「信じられない。プールだよ。だって奥、埼玉でしょ」
他の共演者からは「それダメです。そういうのダメです。いくら埼玉でも…」とダメ出しされると、恵は「海がないわけじゃないですか」として、「だから埼玉の人たちに向けても、電車で乗り降りするんだから、ボートとかどうですか? ということなんでしょ。プレゼンとしては」と持論を展開した。一連の発言が、視聴者の癪に障ったようで…。
「視聴者には埼玉県をバカにしているように聞こえたのか、《また埼玉をバカにしている》《鹿児島出身の司会者が埼玉を見下すとは…》などと埼玉県民と思しきネットユーザーが猛反発。ボートショーでは80万円のボートが売れたと紹介していましたが、いくら玄関口とはいえ、まるで海なし県の埼玉県民にボートをプレゼンしていたかのような発言に、多くの視聴者が黙っていられなかったようです」(メディア誌ライター)
池袋の老舗百貨店のストライキは、東京都民だけでなく埼玉県民にとっても大きな関心事だったようだ。