世界遺産・中尊寺は「大谷翔平」のルーツだった!?

 前半戦だけで松井秀喜が持っていた日本人選手のシーズン本塁打記録を更新。ホームラン王が期待されている米MLB、エンゼルスの大谷翔平。岩手県出身であることは多くの日本人が知るところだが、この「翔平」という名前の由来についてはご存じだろうか?

 父親の大谷徹さんは、以前メディアからの取材に対し、「翔」という字については、源義経にちなんで付けたことを明かしている。

「大谷義経という名前も候補のひとつに考えていたようですが、八艘飛び伝説などで知られる飛び跳ねるような戦いぶりから〝翔〟という言葉を連想したこと、また自身がこの字が好きで生まれてくる子供に付けたいと考えていたそうです」

 そう話すのは、徹さんを取材したことがあるスポーツ紙記者。源義経といえば武蔵坊弁慶らを従え、平安末期の源平合戦で平家打倒を果たすも兄の源頼朝に疎まれ、事実上の独立国だった奥州藤原氏のもとに身を寄せる。だが、頼朝の圧力に屈した藤原泰衡の兵に襲われ、悲劇的な最期を遂げたと言われている。

 その奥州藤原氏の都があったのが岩手県の平泉。金色堂で知られる中尊寺をはじめ、毛越寺や観自在王院跡などが世界遺産として指定されている。義経自体、悲劇の名将として歴史上の偉人の中でも人気が高いが、地元・岩手では特に英雄視されているという。

「平泉は大谷選手の実家のある奥州市の隣町。地元同然の場所で、恐らく中尊寺にも子供のころから何度も訪れていたはずです。それに翔平の『平』は平泉という地名が付けられており、大谷選手にとっても非常に愛着のある場所になっていると思います」(同)

 ファンの間では岩手県内にある彼のゆかりの場所を訪れる聖地巡礼が人気で、中尊寺もそのスポットに含まれているとか。オースルター後は不調が伝えられているだけにメジャー初となる日本人ホームラン王を獲れるように手を合わせてみるのもいいかもしれない。

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