楽しいレジャーを台無しにする「交通違反あるある」

 5月11日から20日までの10日間、春の全国交通安全運動が実施されるが、新元号になって早々、ちょっとしたことで反則金を取られてはたまらない。そこでここでは、クルマを運転する上でつい忘れがちな交通違反を紹介しよう。

① 追い越し車線を走り続ける…高速道路を運転する際、つい一番速度を出しやすい追い越し車線を走行しがちだが、道交法第20条で“片側三車線以上の場合は最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる”としているため、追い越し車線を追い越し以外で走行し続けることは違反となる。ちなみに高速道路での取り締まりにおいて、車両通行帯違反は最高速度違反者に次いで2番目に多く、反則金6000円(普通車)と交通違反点数1点が加算される。

② むやみなクラクション…こちらは道交法第54条に定められており、見通しの利かない交差点や道路の曲がり角や、危険を防止するためにやむを得ない場合、さらに「警笛鳴らせ」の標識がある場所以外は鳴らしてはならないことになっている。そのため、道を譲ってもらった際のお礼の意味を込めてのクラクションを鳴らす行為も違反となる。反則金は3000円。

③ エンジンをかけっぱなしで車を離れる…コンビニに寄ってすぐ戻るからなどと、エンジンをかけた状態でクルマを離れることは違反行為にあたる。こちらは道交法第71条に定められており、自分のクルマが無断で使用されることを避けるためとして禁止されている。反則金は6000円だ。

④ 大音量で音楽を聞きながらの運転…音楽を聞きつつの運転はドライブの楽しみの一つだが、音量を上げすぎるのは要注意。道交法第70条で、「他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」としており、大音量の音楽が、他人に危害を加える運転となる。反則金は6000円(普通車)と交通違反点数1点が加算される。

⑤ 水溜まりの水をはねて歩行者に掛かってしまった場合…運転中、水溜まりの上を減速せずに走行して大きく水がはねてしまうことがあるだろうが、もしこれが歩行者にかかった場合は違反となる。こちらは道交法71条にしっかりと、“ぬかるや水溜まりを通行する際は徐行するなどして他人に迷惑をかけない”とある。反則金は6000円(普通車)だ。

 ドライブの機会が増える行楽シーズンに向け、頭の片隅に置いておいても損はない。

(小林洋三)

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