6月25日、児童性愛画像を販売したとして動画販売サイトの「A」を運営していた40代の男3人が児ポ法などの違反の疑いで逮捕、送検された。一部では「児童性愛のフリマ」とも呼ばれていたこのサイトは、会員になると動画を販売することができ、その動画をユーザーが有料でダウンロード、売り上げの半分を運営者らが受け取るという仕組みになっており、一部報道によると売り上げは1年でおよそ10億円を超えるという。この“超大手サイト”の利用者数はかなりの数に及ぶと見込まれる。
運営者3人の逮捕、送検が明るみになった25日以降、無料でスマホから弁護士に法律相談ができるインターネットの法律相談サイトに「児ポ法」に関する質問が殺到するという事態が起きた。サイトのQ&A一覧は一時、「児ポの単独所持について」「児童性愛関連動画の所持の対処、どうしたらいいですか?」「画像所持容疑の家宅捜索」「児ポを以前購入したことあり」「購入した動画に未成年と思われるものが混ざっていた」という「児ポ法」に関する質問で埋め尽くされ、なにやら逼迫した様子の質問者たちであふれた。
児ポ法は平成26年に改正され、「自己の性的好奇心を満たす目的での所持・保管罪」として、児童の“卑猥映像”を所持することも処罰の対象となった。児ポを所持、又は児ポを電子機器などに保管していた場合に1年以下の懲役又は100万円以下の罰金という罰則が設けられている。
摘発された「エーブイマーケット」は会員制サイトだが、児童性愛動画を購入したサイト利用者たちは一体どうなるのだろうか。
「今回逮捕報道のあったサイトは有料ダウンロード制です。金銭を払う際にクレジットカード利用や振込みなど、足がつく方法を取っている場合、購入者まで捜査が及ぶことも考えられます。このサイトは動画を売りたい売り手と購入したい買い手を仲介するサイトであったため、売り手も買い手もサイトにとっては重要な顧客になっていました。顧客データはしっかり管理されているでしょう。今回の逮捕・送検によりその顧客データから芋づる式に児ポ法違反者を取り締まることは可能だと思われます。実際過去に摘発された業者の顧客リストから、有名少年漫画家が逮捕されるということもありました」(週刊誌記者)
児童性愛動画などの所持で起訴された場合、そのほとんどが有罪となる。職場や家庭にも明るみになるだろう。
「周囲から“児童趣味”のレッテルを貼られてしまう…」
そんな恐怖感から法律相談サイトに児ポ法についての相談が相次いだのだろうか。自分の保身よりも先に、大人たちの身勝手な性的好奇心を満たすために、被害者となってしまった児童たちへの償いの気持ちを持って欲しい。
(浜野ふみ)