例年この時期、TVでは軒並み猛暑対策グッズ紹介コーナーを設ける。そこには必ずオーバーオールにオレンジシャツのニクイやつ─年間200回以上メディアで商品紹介する面白家電サンコーのekkyがいる。殺人的猛暑の今、格安逸品と共にアサ芸初降臨!
「今年の猛暑対策グッズの売れ行きは、前年以上に早かったんです。6月1日から職場の熱中症対策が罰則付きで義務化されましたからね。特に仕事用に求められるBtoB商品に関しては暑くなる前、4月末くらいから売れ始めました」
面白家電サンコーの執行役員で家電アドバイザーを務める「ekky(エッキー)」こと﨏晋介氏はこう言う。
厚労省管轄の「改正労働安全衛生規則」の施行によって、暑さ指数(WBGT基準値)の明示、作業環境の管理、従業員の健康管理といった管理者に求められる猛暑下での安全確保の条件が上がったためだ。2021年で国内の職場での熱中症による死傷者数は561人だったのが、24年は1257人にまで急増(厚労省発表)。猛暑対策グッズは命を救う頼みの綱も同然となっている。
ただ、この物価高の時代、真夏でも懐は寒いままだ。できる限り格安・効果的な商品で乗り切れないものか。さあ、そこでekkyの出番だ。
「できれば6000円くらいを目安にしてください。弊社が他社に先駆けて発表した『ペルチェ』(直流電流を流すことで半導体の金属プレートを冷却する)を使用した製品は、そのくらいはしてしまうので」
このペルチェの金属プレート部分は、電源オンでまるでキンキンに冷やした缶ビールに触れたような冷感が速攻で得られる。小型冷蔵庫と同じ冷却方式だ。
まず最初に紹介するのはペルチェを使った「ネッククーラーポケット」だ。
「シリーズ累計130万台を販売させていただいています。ネッククーラーポケットは最軽量180グラムにまでコンパクト化。首に掛けると両サイドのペルチェが太い血管のある首の両脇を冷やすので、効率的にクールダウンできます。『強』モードだと、外気温差は最大マイナス14度です」
ペルチェ使用の商品展開は幅広い。ハンディファンに仕込んでしまった「ハンディクールファン」は一味違う。
「7月18日発売のもので、ハンディファンの持ち手の部分にペルチェを搭載し、手のひらから冷感を味わえるようにしました。手のひらには毛細血管が細かく通っていて、そこを冷やせば、炎天下でも冷感倍増です」
猛暑の縁日などで氷柱が置いてあり、それを触って涼を取らせるなんて景色を見たことがあるだろう。まるで携帯する氷柱である。
さらにekkyに続けてもらおう。
「他には冷却スティック扇風機『ピタファン』。4年前の発売から3万台近く販売しています。ファンのセンターにペルチェが付き、金属プレート部分を首や額に当てれば、外気温差最大マイナス17度の冷却力がピンポイントで浸透し、一気に涼しくなれます」
手提げよりリュックを背負うスタイルが多数となっている今、猛暑のビジネスマンの背中の蒸れを救ってくれるのも、ペルチェとファンの組み合わせだ。
「『ひんやりュック』ですね。こちらは市販のリュックの背の部分に装着するペルチェとファンが付いたフレームで、背中とリュックの間に入ることで空間ができ風通しがよくなります。背中に触れるペルチェは外気温差最大マイナス12度。汗じみが気になる人には最適。夏でもリュックが快適に使えますよ」
汗じみはワキの下も気になる。ここを速攻で冷やしてくれるのが「ワキひえ~る」だ。ekkyが話す。
「リュックの肩ベルトにクリップ装着するタイプ。直接ワキの下に冷感を与えてくれます。こちらは外気温差最大マイナス12度。ベルトに隠れるので、正面から見ても目立ちにくいんです」
高熱の時にワキを冷やすと効果があると言われる。これはかなり効きそうだ。
(つづく)
※写真は「ネッククーラーポケット」