日経新聞ベテラン記者がトヨタに「インターン勤務」の異例事態!

 日本経済新聞の元トヨタ担当で経済部の次長のN氏が約半年間トヨタに勤務することになったという。出向でも転職でもなく、あくまで“インターン”の扱いということだ。

「日経では企業の現場を学ぶために社歴の浅い記者がインターンで企業に出向くことはありますが、23年目というベテランがというのは異例中の異例です」(全国紙経済部記者)

 N氏は東大卒で97年に日本経済新聞社に入社。11年からの3年間は名古屋勤務でトヨタを担当し、豊田章男社長が力を入れているカーレースの取材を行い、それにより信頼を得たという。

「豊田社長は生粋のクルマ好きで、マスターテストドライバーという資格を持っているほど。『TOYOTA GAZOO Racing』というチームでヨーロッパの24時間耐久レースに挑み、18年にはあの世界3大レースのひとつであるル・マン24時間レースで優勝したほどです」(同前)

 N氏はおぼえめでたき豊田社長の秘書的な立場で、俳優の香川照之が登場するテレビCMでお馴染みのトヨタの自社メディア『トヨタイムズ』の編集業務にも当たるという。

「豊田社長がレースと同様力を入れているのがこのトヨタイムズです。最近流行のオウンドメディアというやつで、企業が自ら積極的に消費者に情報発信をするためのメディアです」(同前)

 前述のように編集長役の香川照之のテレビCMは誰もが目にしたことがあるだろうが、過去にはイチローも登場、今年1月には、豊田社長とフリーキャスター小谷真生子の3人による「2018『ここだけの話』」という対談がアップされたこともある。

「毎年恒例の3月の春闘の際には、もちろん編集の手が加えられたものですが、労使交渉の現場を撮影した動画も配信するなど、かなり意欲的な取り組みを行っています。9月4日にはスズキの鈴木修会長とのスペシャルインタビュー対談がアップされていますが、両社は8月28日に資本提携を発表して世間を驚かせたばかり。収録は7月某日とありますから、いろいろと勘繰りたくなりますよね」(経済ジャーナリスト)

 ただ、日経とトヨタの“接近”に対し、メディアの中立性を問う声もある。

「トヨタは既存メディアよりトヨタイムズを優先する傾向を打ち出して、メディアの選別を行うようになっています。また今後は、日経との距離をとやかく言われないために、敢えてスクープは他紙に譲るなんてこともあるかもしれませんね」(同前)

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