「すし銚子丸」が書き入れ時のGWに「一部店内営業休止」の苦しい事情とは

 回転寿司チェーン「すし銚子丸」は4月25日、GW期間中である5月3日〜7日までの5日間、東京・三鷹市にある店舗の店内営業を休止すると発表した。理由は従業員の人手不足としているが、ネット上では同チェーンが4月26日までに全店で回転レーンでの寿司の提供を終了させた影響を指摘する声も見られる。

「『すし銚子丸 三鷹店』では、スタッフの帰省などの影響によって営業に必要な人員を確保できなかったことから、持ち帰り寿司の提供に専念することに決めたといいます。同期間中は一部商品の販売を休止し、ゴールデンウイーク特別商品と一部のお好み寿司を販売。店内飲食を希望する場合は、近隣にある『すし銚子丸 三鷹新川店』の利用を呼びかけています」(フードライター)

 飲食業界は数年前から慢性的な人手不足にあり、コロナ禍を経てより人材の確保が難しい状況になっている。ファミレスチェーンなどでは人手不足解消のためロボットの導入が加速しているが、すし銚子丸では、回転寿司チェーンでの度重なる迷惑行為から、回転レーンによる寿司の提供を終了させている。ある意味ロボット導入と真逆の選択を強いられたことから、これが人員不足の原因になっているとの指摘もある。

「脱回転レーンが人手不足の原因であるとすれば、三鷹店以外でも営業が困難になる店が出てくるはずですから、それがすべての要因とは言えないでしょう。ただ、飲食業界は長らく人手不足の状況が続いているので、銚子丸以外でも通常営業を続けるのが難しくなっているチェーンがあるのは事実。とりわけGWやお盆、年末年始など大型連休はスタッフの確保が難しくなるため、今後、銚子丸が今回とったような営業の形を真似する店が出てくるかもしれません」(経営コンサルタント)

 コロナと迷惑動画のダブルパンチということか。

(小林洋三)

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