吉本新喜劇すっちーの元相方は、たむけんの会社の責任者になっていた

 現在、吉本新喜劇の60周年を祝した日本全国47都道府県ツアー「吉本新喜劇ワールドツアー ~60周年 それがどうした!~」が開催中。アニバーサリーにともなって今年、小籔千豊、川畑泰史、すっちー、酒井藍の4座長体制に刷新。“笑いの発笑地”大阪から日本に旋風を巻き起こそうと奮闘している。

 小籔ほどではないものの、人気・知名度ともにジワジワ上がってきているのが、すっちー。おかっぱ頭に丸メガネ、そばかす顔でGカップの持ち主に扮した中年女性・すち子として有名で、吉田裕と繰り広げる「ドリルすんのかいせんのかい」が人気になっている。

 そんなすっちーは、元漫才師。小学校からの同級生だった木部信彦とおよそ11年間、「ビッキーズ」としてコンビ活動をしていた。ステージセンターにたどり着くまで、アメを投げるスタイルは、地元の関西では知らぬ者がいなかった。だが、お笑いの賞で最優秀賞を受賞したあとも、芸人としてはパッとせず、07年に解散。木部は芸能界を引退。すっちーはピン芸人転向後、新喜劇の座員になり、座長になった。

「元相方の木部氏はその後、先輩芸人のたむらけんじが経営する『炭火焼肉たむら』の運営会社『株式会社田村道場』に就職しました。焼肉ビジネスは軌道に乗り、オンラインショップも始め、肉やカレー、ギフトセットやなぜかTシャツ、帽子まで販売する『株式会社TKF』という会社を設立。木部氏は、ここの責任者になっています」(芸能記者)

 たむけんといえば、白いふんどしに黒いサングラス、獅子舞を背負って一発ギャグ「ちゃ~」と発する“すべり芸人”のイメージが強い。しかし、活動拠点の大阪では、飲食店の辣腕オーナー。「炭火焼肉たむら」を、雨上がり決死隊やブラックマヨネーズ、今田耕司やチュートリアル、ケンドーコバヤシやナインティナインほか、多くの関西芸人が番組でイジり倒したことが巨大プロモーションとなり、大繁盛した。17年末には、「めちゃ2イケてるッ!中居&ナイナイ日本一周FINAL」(フジテレビ系)の収録で、中居正広とナイナイが訪れている。

「“焼肉社員”として、木部氏が関西のローカル番組に出ることも珍しくないですが、08年7月に食中毒事件が起こったときは、謝罪会見に出席。皮肉にも、芸人時代にはかなわなかった全国放送に、何度も出演することとなりました」(前出・芸能記者)

 日本を代表する喜劇集団のトップに立った、すっちー。焼肉業界に革命を起こしたい、木部。袂を分かった幼なじみ元コンビだが、それぞれの出世に拍手を送りたい。

(北村ともこ)

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