日立製作所の「週休3日制」導入に「そうじゃない…」否定的声が多いワケ

 日立製作所が「給料据え置きで、週休3日制」を導入。先進的なIT企業ならいざ知らず、日本を代表する大企業でも柔軟な働き方が導入されるとあって賛否を含め様々な反響が起こっているが、「そうじゃないんだよなぁ」といった「否」の方ばかりが目立っている。

「未だ報道先行で導入時期は今後次第ですが、既に労使で合意、従業員1万5000人が対象となるとされています。中身としては、日立がこれまで定めていた週5〜6日の最低勤務時間の下限を撤廃して、必要とされる1カ月の勤務時間さえ満たせば、休日の取り方は社員の意思に任せるというものです」(経済ジャーナリスト)

 すると例えば、月〜水曜日は1日10時間働いて木曜日に8時間45分働けば、金〜日曜日までの3日間が休めることになる。つまり1日の勤務時間の縛りを柔軟にした、裁量労働制のようなものだ。これは月単位でも同じで、1カ月の勤務時間を満たせば、月末にはまとめて休みを取ることも可能になるという。

 そして今回の制度で目玉となっているのは、週休3日でも給料が減らないということ。例えばみずほフィナンシャルグループでは早くから週休3日制を導入しているが、こちらはその分給料も減って、そういったライフスタイルを選択する従業員向けか、もしくは「会社都合」「体のいいリストラ」という否定的な見方があった。

 では、それなのに何故あまり歓迎されていないかと言えば、休みを多くするには長時間労働を強いられるからだ。結局はプラス・マイナス0というか。

「週末に3日休むためとはいえ、さすがに1日10時間働くのには抵抗があるでしょう。確かに出勤日が減れば出退勤の時間も減って効率的とも言えますが、『1日10時間勤務+通勤時間』の足し算をすれば、人によっては帰って寝るだけの生活になります。会社は休暇を増やすことで従業員がリフレッシュし、生産性向上……と言いますが、むしろ1日当たりの生産性が著しく低下する可能性があります」(同)

 だからネットやSNSでは、「そうじゃないんだよなぁ……」との声が多数上がっているのだ。はては「単なるフレックスの延長」「ただの残業代削減」ともっと否定的な声もあって、かえって“上の人”との考え方の違いが浮き彫りになってしまったと言えるだろう。

(猫間滋)

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