鶏ガラベースのあの「こってり」ラーメンでお馴染みの有名ラーメンチェーン「天下一品」が、EC(電子商取引)でのメンズアパレルブランドを展開する「MONO−MART」(モノマート)と業種を超えてコラボ、6月10日からZOZOTOWNで「天一Tシャツ」が買えるようになった。
今年21年の11月に創業50周年を迎える天下一品がイラストレーターのイソガイヒトヒサ氏とデザインでタッグを組んだそのコピーは、「“こってり”で始める。僕達の新たな夏」。なんとも暑い夏になりそうではあるが、ラーメン同様、そのこってり感がクセになるかもしれない。
デザインは4種類あって、どんぶりに描かれたドラゴンからインスピレーションを得たものもあれば、開店当時の総本店の写真からインスパイアされたもの、創業者の木村勉氏のポートレートをプリントしたものもあるというから、マニア垂涎の的となっている。
中華料理とアパレルのコラボと聞けば確かに異色だが、ラーメンとTシャツと言えば共に大衆人気で重なって、実は中華とアパレルのコラボはここ最近の静かなブームなのだ。
「昨年8月には、ゆるふわ系ファッションで20〜30代の若者に人気のブランド、RAGEBLUEが餃子の王将と『ぼくらと、餃子の王将』のキャッチコピーでコラボして、シャツやパンツ、小物類などを販売したことで、その意外な組み合わせもあって注目されました。同じ昨年4月には、あのGUと崎陽軒がコラボして、やはりTシャツや小物類を販売。完成度の高さも話題になりました」(経済ジャーナリスト)
「中華とアパレル」の合体はさらに遡れば18年にはユニクロが展開するUTが、一風堂、麺屋武蔵といった有名ラーメン店とTシャツでコラボした経緯があり、ファストファッションだけではなく、ブランドとして人気の高いジャーナルスタンダードなども今年2月に中華料理店とのコラボを行っている。ちなみにこちらのコラボの相手は渋谷の町中華「兆楽」というから、かなり“ストリート=町中華”というこだわりがうかがえる。
(猫間滋)