ポータルサイト最大手のYahoo!は12月9日、前年に比べて検索数が最も急上昇した検索キーワードを表彰する「Yahoo!検索大賞2020」を発表した。大賞には俳優部門賞とのダブル受賞に輝いた俳優の「佐藤健」。「鬼滅の刃」はアニメ部門賞と映画部門賞の二冠をゲット。お笑い芸人部門賞の「フワちゃん」やゲーム部門賞の「あつまれ どうぶつの森」など、納得のラインアップとなっている。
一方で流行語部門賞にはテレワークが普及した今年を象徴する「Zoom」が選出。ステイホーム期間の49日間とそれ以前の49日間を比較した「番外編」には「シャープ マスク」や「東京都 コロナウイルス感染者」、「持続化給付金」など、新型コロナ関連の検索ワードが並ぶこととなった。この結果を受け、こんな声が持ち上がっているというのだ。
「12月1日に発表された『2020 ユーキャン新語・流行語大賞』では、小池百合子東京都知事を受賞者として『3密』が年間大賞に選ばれたのは記憶に新しいところ。ところがこの『3密』が、Yahoo!検索大賞ではどの部門にも選出されていないのです。新型コロナ禍の関連ワードが並んだ『番外編』では30位までを発表しているにもかかわらず、やはり“3密”はなし。そうなると世間から《なぜ“3密”が年間大賞なのか?》という疑問が湧き出るのも無理はないでしょう」(週刊誌記者)
ちなみにYahoo!検索大賞で流行語部門賞となった「Zoom」については、新語・流行語大賞でも「Zoom映え」としてノミネート。ほかにも「フワちゃん」や「NiziU」、「あつ森」や「鬼滅の刃」といったワードは両方でノミネートもしくは受賞しており、これらの単語や人名は本物の流行語だと見て間違いないだろう。
「一方で新語・流行語大賞でノミネートされていた『アベノマスク』は、Yahoo!検索大賞のほうでは影も形もありません。この違いは、新語・流行語大賞の審査員たちがいかに浮世離れしているのかを浮き彫りにしているのではないでしょうか。やたらと政治がらみの言葉を選びたがる傾向は以前から指摘されていますが、あまりに一般市民の感覚から乖離してしまうと《流行語大賞の看板に偽りあり》と揶揄されても仕方ないでしょうね」(前出・週刊誌記者)
ちなみにYahoo!検索大賞で唯一、2年連続で選出されたのはアニメ部門賞の「鬼滅の刃」。全国を席巻する鬼滅ブームが本物であることは間違いないようだ。
(北野大知)